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仮装ポチ袋(2)

紙幣を仮装させるポチ袋を作ることにした。
→ 前編は「仮装ポチ袋(1)」をお読みください。

仮装の仕掛けを施したポチ袋で、紙幣を包む。
注意すべきは、紙幣の威厳を保ちつつユーモアを加味すること。
だるま顔やヒゲメガネで偉人の顔に落書きするのはいただけない。仮面をつけたゴージャスな装いで、紙幣の偉人たちを変装させることにした。

誰もが知るキャラクター選び

一葉さんは、当初思いついた「仮面舞踏会」の貴婦人でいいだろう。
英世さん、諭吉さんはどうしようか。パッと見て、誰でも「あー、あれだね」と分かるような仮装がいいと思った。
仮面をつけた男性有名人といえば……、怪傑ゾロとオペラ座の怪人。オペラ座の怪人はめったに姿を現さないレアキャラだから、お年玉的にレアキャラの諭吉さんにしよう。こうして各紙幣のモチーフが決まった。

袋の色を決める

ヒゲメガネで痛感したが、紙幣がほとんど見えているポチ袋は絶対的NGだと分かっていた。そこで、顔以外を隠すために人物の背景をグラデーションにしたり、金額部分に何かのオブジェクトを配置したりしてみたが、しっくりこなかった。

次に、人物の背景全体に色を塗ってみることにした。
派手で目立つ色がいいのではないかと思い、ピンク・グリーン・ゴールドの三色で色校正を出した。中身が透けて見えなくなり、かなり完成に近付いてきた。

ただピンク・グリーン・ゴールドという色の意味を問われたら、答えられない。「目立つ色だから」というのは一個人の概念だ。

悩みに悩み、ふとゴールドの諭吉さんに目が止まった。
そうだ! 金額に応じて、金銀銅を割り当てるというのは? これなら、誰でも色から「銅=千円、銀=五千円、金=一万円」と金額を連想できるんじゃないか。

こうして色も決まり、仮装ポチ袋はやっと完成した。

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個人的に一番変貌したと思ったのが一葉さん。ステキ!

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お年玉以外の使い方も

仮装ポチ袋は紙幣によって人物の目の位置が変わるので、各紙幣専用の袋となっている。だが! 銅の袋に「英世さんで包んだ諭吉さん」を入れるなど、サプライズの演出も可能だ。

お年玉以外にも、会費の支払いなどいろいろなお付き合いのシーンで使うと、ちょっと笑ってもらえて楽しい。

ある日突然ビッグサイトで思いついたアイデア、仮装ポチ袋。
「仮装ポチ袋 hideyo・ichiyo・yukichi」と名付けて販売を始めたが、誰かがTwitterで「怪傑野口」「マダム一葉」「ファントム諭吉」と呼び始め、ちょっとバズったのはいい思い出だ。

2024年には紙幣のデザインが刷新される。それまでは、親しみ深い三人の紙幣の偉人を仮装させて楽しみたい。


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