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JAZZ AUDITORIA ONLINEを視聴して

4/30~5/1にかけて、JAZZ AUDITORIA ONLINE 2020が開催されました。

これは、UNESCO INTERNATIONAL JAZZ DAYに賛同し「ジャズを通じて世界の文化に触れる場」としてジャズの無料ライブを行うイベントです。今年で7年目のこの催し、いつもは屋外開催でキッチンカーもあったり、とても盛り上がります。今年はオンラインで実施されました。めっちゃ良かった...

去年も聴きに行っていたので、せっかくなのでオンライン/オフラインで何が違うのか書き出してみました。「全然違った!やっぱり生演奏は良かったなぁ、でもオンラインも良いな」と思ったことを細かく考えてみました。数年後に見返したとき、この時の新鮮さを自分がどう読んでいるのか気になります。


1. 複数の同時進行での気づき

演奏は、3つのセッションが同時進行されていくスタイルでした。

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オンラインだったことで良かった点は、セッション開始後にザッピングでき、その都度自分の好きなセッションを選べることです。ここからは考察で、つまりこれは、発信者側はより選択されるようになったということだなと。(物理的に演奏者の距離が離れていれば、その場でザッピングは出来ないのでとりあえず聴く状態も生まれる。) よって、人によって選ぶ軸は異なるが、発信者は選択される理由や仕掛けをより明確に作る必要が出てきたのだなと思いました。そしてオンラインで何か開催するときは、今まで以上に同じようなものと時間帯が被らないようにする必要もあるのかなと。アーカイブ視聴で問題ないものなら良いですが、オンタイムで観るからこそ楽しめることも多いかと思います。

逆に、これによって気づいたオフラインの良さは ①「たまたま聴いていたら段々好きなった」という偶発性 ②演奏そのものに集中できる環境 です。

①に関して、外的要因で興味の幅が広がることはオンラインならではだと思いました。演奏そのものだけではなく、聴くジャンル自体にも自分の新たな発見が見いだせるのは最高です。最初に自分の好みで選択してしまうオンラインでは起こりにくい気がします。②に関して、生演奏なら目の前の奏者に集中するので、演奏中に他の奏者について調べたりなど(ましてそれを聞いてザッピングなんて!)しません。その環境はオフラインだからこそです。つまり、オンラインで演奏のテクニック一本で勝負する場合、いかに集中させられるかは課題なのかなと思いました。あとはカメラや音声機能が優れているものを使うこともかなり重要なんだな~と。

2. 視聴者が見ているもの

演奏だけでなく、それを視聴している人の声がコメントで見られるのもとても面白かった。意外と多かったのが、部屋や楽器、装飾に対するコメント。「楽器高そう」「照明がすごい」「猫可愛い」笑

たしかに会場に聴きに行っていたら絶対に見られない光景な訳で、コアなファンからしたら特に魅力的...!ここから、その人の才能以外の部分にめちゃくちゃ価値があるんだなと思いました。その人の今まで見えなかった部分がものすごく注目される。これは例えば「ピアニストの小曽根真」というより、飼い猫への言葉、奥さんとのやり取り、美しい部屋を含めた「小曽根真」という人間として見られている感じ。個人の思想や生活スタイルが垣間見える機会が増えたため、それを自覚して、どう活かすか考える必要があるのかなと思いました。自分らもそれにこだわって発信していくことは大事なのかなと思いました。

3. 盛り上がりの可視化

オンラインで聴いていて改めて印象的だったのが、FBなら♡の連打、Youtubeなら演奏後の👏の連打でした。これと、演奏終了時にこっちはめちゃくちゃ感動して高まっているのに、その熱い想いを拍手に乗せられないもどかしさ。奏者の空間の静けさを聴くとなおさら...。拍手でリアルタイムで感謝や気持ちの高ぶりを直接伝えられるのって奇跡だったんだなと実感しました。

ここでの考察は、聴く側の表現方法も大きく変わった(もっと変わっていく)ということです。いいねや👏の数によって、演奏終了後の奏者に拍手音となって表れる仕組みとかないのかな。もしくはリアルタイムでその数によってライト(何でもいい、画面とか照明)が光るとか。そうすれば奏者は画面の向こうの視聴者が見れなくても反応は感じられる。絶対その方が弾いてる方も盛り上がるんじゃないかな。どうでしょうね、もうあるのかなこういうサービス。無いならどなたか作って欲しいです~笑、全力で家で👏連打します。


たぶん他にもまだまだあるんだよな~と思いながら、今すぐ思い付いたところを一旦書き留めて終わりにします。

JAZZ AUDITORIA ONLINE、久しぶりな痺れる感覚を、本当にありがとうございましたーーー!

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