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妄想家族 『蝶よ、花よ』

コンプレックス…ここでは主に劣等感を意味する


「まゆの形が嫌い」

「太腿のすき間がない」

「鼻が低い」

「一重まぶた」

「幼児体型」

学生時代、女子校だった娘は、そんな友人の「コンプレックス」と称する数々の言葉を耳に、

「なんでそんなに気にするんだろう?」と思っていたと…

確かに自分は「美人」でもなければ「ナイスバディ」でもない
強いていえばDNAを避けられない「腫れまぶち」がイヤだと答えた娘には「コンプレックスはない」のだそうだ

それは何故か?…と尋ねたら、

コンプレックスはトラウマのように、幼い頃にすり込まれた何気ない言葉や、身内の心ない悪意ある言葉から生まれるのだ…と、思っている娘

例えば

「声が変だ」と指摘され「人前で話ができない」

とか

「引き笑い」を気にして「無感情を貫く」

とか

「義母に似てる」と言われ「母親の目を見れない」

とか

「別れた旦那そっくり」と母親に嫌われ「愛情不足で育つ」

とか

・・・・である


その手の類を感じたことがないという娘に、あえて
なぜ「コンプレックスを感じないのか?」と尋ねてみましたら・・・・

わたしはお母さんに「蝶よ、花よ」と育てられたから「感じたことはない」と答えた

当の母は「へぇ」と言って、にへらっと笑った

おもしろい…そんな風に受け止めているのなら、
まんざら子育ても間違ってはいなかったのかと、ほくそ笑んだ

そんな風に感じられる娘に感心した
むしろ感動すら覚える

頭の上を白い蝶が飛んだ気がする



まだまだ未熟者ですが、夢に向かって邁進します