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税関をスキップしようとした女

このタイトルである非常識な女とは、いったい誰の事でしょうか?
何を隠そうワタシです。
だけどほんのちょっとだけ、言い訳させてくださいね。

バンガロール国際空港へ入る際少しはトラブったものの、後はトランジットのシンガポールでも何事もなく、ワタシは関空に向けての最終SQに無事搭乗したのでした。
というか、恐ろしくてうろちょろ出来なかったのが正直なところ。
シンガポール・チャンギ国際空港は、それこそテーマパーク並みに各種施設が充実している空港ですが、あまりにも広すぎてとても見学する気力がなかったのです。
おまけにクレジットカードは使えるけど現金はすっからかんのワタシ(日本円も0)、迷子になってはえらいこっちゃなので、ひたすら大人しく搭乗口前でじっと待つことに。
そこまでは良かったのでした。

いよいよ搭乗がスタートして、チケットを最終チェックするお姉さんのカウンターへ。
そこでは黄色いカードが山積みになっていて、さすがのワタシも税関申告書だなとわかりました。
でもその申告書を指さしながら英語で説明するお姉さんの言葉を、なぜかトンチンカンに翻訳してしまったワタシ。
「申告するものがないのなら、これは必要ありません」と。
おのれの英語能力プラス、普通に考えればそんなはずはないと今は反省するのですが、その時は本気でそう思い込んでいたのでした。
たぶん無意識に、これ以上ややこしい書類を書きたくなかったからかもしれません。

約6時間後関空到着まぎわになって、ワタシの斜め前に座っていたおじさんがCAに税関申告書を求めていました。
その時点で気づけばまだマシだったのですが、今頃書く人もいるんだなとワタシはぼんやり見ていただけ。
つくづくまぬけだと思います。

さてイミグレーションも通過し、荷物もピックアップしたワタシはもう帰る気満々で出口に進んでいました。
ところがまだゲートがあるし、人々が列を作っています。
ここで初めてワタシは税関申告書の存在を理解したのでした。
機内で申告書が配られなかったのはオンライン申請する人が多いからで、それをしていないワタシはあのおじさん同様申告書を書かなければならないのです。
急いで設置されていた申告カードをひっつかみ、スーツケース上で記入しながら列につくと、思ったより早く列が進んであっという間に窓口まで到着。

そんなワタシの様子を察知したのか、じっと手元を眺める税関職員さん。
気まずくなって「あのうこれ、全部書かなきゃいけませんよねぇ?」と聞いてみると、「もちろんです!」
ですよねー、すいません。
そして更に言われるには、
「それ、中国人用の申告書ですけど、大丈夫ですか?」
・・・いや大丈夫じゃありません・・・
「申告されるもの、何もないんですね?だったらこちらでそのように処理しておきますので、もういいです。」

神!
ありがとうございます!
非常識なおばさんのせいで列が止まるのを防ぐためとはいえ、ようやくこれでややこしい空港手続きから解放されました。
なんにしろ、入国も出国も面倒な手間がいっぱいなのはよくわかりました。
まして今はネット時代。
事前にできることはなるべくすませ、予習してから空港に臨まなくては自分にも他人にも大迷惑ですね。

以上で3カ月間の南インド滞在記は終わりです。
次回からはインド滞在中のスリランカとポンディチェリーへのミニ旅行について、思い出しつつ書いてみたいと思います。


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