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粧す

粧す

奥羽本線を北へとすすむ。

山の間をどじょうのように這う線路。
両脇には田園と民家。
いかにも田舎の景色という感じがする。

目的の駅で降り、40分待ってようやくバスが来た。
扉の前で待っていたら、運転手のおっちゃんがガラス越しに指で合図してきた。あ、後ろから乗るのか。数字の書いてある券を取れと言われる。どうやら前方にある料金表と照らし合わせて乗車料金を支払うらしい。しばらくして、予告も無しに金額

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