NVCエンパシーサークル&ABD読書会「人と人との関係にいのちを吹き込む法」レポート
NVCイベントを行ったご報告です。
今回は、保育園幼稚園等で人材育成のコンサルタントをしている井口裕子さんにエンパシーサークルを、ABD読書会はABDのエキスパートの半田しのさんにコーディネートしてもらいました。
このコロナ下以降、毎月オンラインのイベントを何かしら行ってきました。
コミュニケーションについてのワークショップを行い、本気でコミュニケーションのワークに取り組もうとした時に、オンラインで人と本気で向き合うということの難しさを感じました。
その為、ソーシャルディスタンスを意識しつつ、リアルな場でコミュニケーションの講座を敢えて行いました。
エンパシーサークルという自分の体験の中にある感情とニーズを味わい尽くすというNVCの代表的なワークを行なった後に「NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法」を、その場の全員で読みこなすということを行いました。
終了後に、ロビーで話し、少し遅めのお昼ご飯を食べているうちに、人生白熱教室みたいな話になり、気がついたら夕方になってしまうという状況でした。
個人的には、その中で、色々それまでも聞いていた友人の話や、長男の受験に父親としてどう対応していくかみたいなところに、勉強しろよというだけではないNVC的コミュニケーションのシュミレーションをさせてもらい凄くありがたかったです。
以下、Active Book Dialogue という読書会方式で、参加者全員で一つの本をちょうど一章ずつ読んでまとめて発表した内容の抜き書きまとめです。
写真は、1人15分でまとめてもらった発表用紙です。
第1章 心の底から与える
どんな過酷な状況でも人を思いやる気持ちを失わない
言葉の役割が重要
NVCのプロセス
1 観察
2 感情
3 ニーズ(必要としていること)
4 リクエスト
第2章 思いやる気持ちを妨げるコミュニケーション
前提
私たちには生まれる人を思いやる気持ちが備わっている
↓
しかし
なぜそれを発揮できなくなるのか?
心の底からの訴えを妨げてしまうコミュニケーション
1 道徳を持ち出す
人を裁くこと、分析行為
2 比較をする
比較は形を変えた評価
3 責任を回避する
ねばならない→個人の責任の自覚を鈍らせる
4 強制する
支配構造 例 親の願望を強制する
第3章 評価を交えずに観察する
クリシュナムルティ(インドの哲学者)
「評価を交えずに観察することは、人間の知性の最高の形である」
「観察」と「評価」を分ける方法
1.具体的事実のみで語る
2.誰がそう考えたのか記述する
3.確信→予測に変換
第4章 感情を見極め表現する
感情を表現する語彙力を高める
↓
気持ちの状態を的確に言い表す力がつく
自分の弱さを打ち明けることで、対立を解決できる可能性がある
「感情」と「思い」を区別する
第5章 自分の表現に責任を持つ
相手が否定的なメッセージを送ってきた時の「4つの選択肢」
1.自分を責める
2.相手を責める
3.自分の感情と必要を知る
4.相手の感情と必要を知る
自分の感情に対する責任=感情の元にあるニーズに気づく
1.自分は人の感情に責任がある
2.人の感情に責任を持つのはゴメンダ
3.自分の考えと行動に責任を負う
→自分のニーズも、人のニーズも
ニーズの種類
自律性
祝福(嘆き)
価値観
相互依存的
精神的、遊び、身体的 etc
ニーズの3類型
生命維持、関係性、成長
第6章 人生を豊かにするための要求
「お互いに何を要求してもらいたいか」
肯定的に、明確な言葉で、自分の感情をシンプルに表現する
伝え返しを要求する
・どう感じたか?なぜそう感じたか?
・どう考えたか?(具体的にききたい部分)
・勧めた行動をとる意思があるか
○要求 vs ✖️強要
相手が進んで応えられるときにのみ応じてほしいと伝える
✖️自分の思い通りに人を変える
○誠実さ、共感の絆をつくり、全員が満たされた状態をつくる
第7章 共感をもって受け取る
共感とは
自分以外の人の経験を敬意をもって理解すること
ついつい
共感の代わりにアドバイスや説明したい気持ちになりがち
相手に共感するには
頭を空っぽにして自分の全てを傾けて相手の話を聞く
NVCでは
相手の感じている事を聞きとり共感し続けることで
自分なりの言葉で表現として相手に伝え返すこともできる
それをするには
私たち自身が共感を得ている必要がある
自分自身が身構えたり、共感できていないと感じた時は
1.いったんストップし、深呼吸し、自分自身に共感を与える
2.非暴力的に悲鳴をあげる
3.いったん休息をとる
第8章 共感の力
聞く力➕質問
ありのままの言葉を受け止めることで潜在ニーズを相互に気づく
・人間関係
・適切な行動
・自己(他己)理解
・安心・癒し
共感は聴く側も癒しの効果がある
我慢・抑制・苦痛という感情は生まれない
第9章 思いやりを持って自分自身とつながる
NVCで振り返り
悲しむ
カンペキではない
NVCで自分を許す
・悔やむ自分の行動
・その行動をした自分
「〜したかったんだよね」
「〜に応えたかったんだね」
「〜すべき」で縛ってしまうのを防ごう
1.お金
2.認められたい
3.罰を受けないため
4.恥を恐れる
5.罪悪感を持ちたくない
6.義務感
「〜することを選ぶ」
楽しくないことはしてはいけない!
第10章 怒りをじゅうぶんに表現する
怒りをじゅうぶんに表現することは、人を非難したり罰することではない
原因と刺激を区別する
・あなたの態度が悪い(刺激)とママは悲しい
・何で怒ったんだろう?(原因)
怒りをじゅうぶんに表現する4ステップ
1.立ち止まって深呼吸
2.人に非があると決めつけている自分
なぜそうなんだろうと点検
3.自分が必要としていることを明確にする
4.自分の感情と、必要としているが満たされていないことを表現する
3と4の間に、相手に共感することを選ぶ場合もある
4を表現するとき、相手が耳を傾けてくれる可能性が高まる
第11章 紛争を解決する
カップル、家族間、労使間の紛争を含む
従来の解決方法
・争点の把握
・懸案事項や戦略、妥協方法の検討
NVCによる解決方法
・人と人とのつながりをつくること
・お互いのニーズを満たす手段を模索する
解決へのステップ
1.自分が何を必要としているのか
2.相手が何を必要としているのか
3.正確にお互いのニーズを認識しているのかチェック
4.共感を寄せる
5.解決するための手段を行動を促す肯定的な言葉で提案する
ニーズを明らかにして共感して満たされる手段を模索する。これがNVCによる解決方法である
第12章 力を防御的に使う
守ること
○被害あるいは不正を防ぐ
✖️罰を与える、責める
罰とは
体罰、好きなものを取り上げる、レッテルを貼る
懲罰的な力の行使
・自尊心が低下する
・善意が低下する
・行動の本質的な価値より結果だけ考えるようになる
力を使う前の2つの呼びかけ
1.私はこの人物が何をすることを望んでいるか?
2.それをこの人が実行するのはどんな理由からであってほしいのか?
非難や懲罰で人を動かしても、権威への服従が動機であって
自律性や他者とのつながりを基盤としたモラルは育たない
第13章 自分を解放し、人に助言する
〜すべき、ねばならない=親からの条件付け
↓
自分の感情とニーズを観察することで、条件付け(内的葛藤)から解放することができる
内的葛藤 抑うつ
自分を評価する批判的な内的言動
NVCのクスリ
「aの時に、わたしはbと感じ、それはcを必要としているからで、私はdを望む」
自分の感情とニーズに共感できればうつを脱せる
↓
他人に対しても同じプロセスをしてみる
↓
怒りや暴力的解決でない思考・行動になる
出来事(ストレス、ねばならぬ思考)
↓
NVCのクスリ
=
自分が本当に望んでいることに焦点を当てる
↓
平和的解決
・自分の内側
・他人との関係
第14章 NVCで感謝を表現する
一般的に、プラスの言葉でも、褒め言葉は、相手への評価という形をとりやすい
NVCでは以下3つの方法で伝えるようにする
1.相手のどんな言葉が自分の幸せにつながったのか
2.それによって自分が必要としていたどんなことが満たされたのか
3.その結果生じた喜びの感情
抜き書きまとめ以上です。
こんな本もお勧めされてました。
PS 今回のイベントは、いつもにもまして、10年以上ぶりの再会者から、新卒時の船井総研同期だったり、U理論合宿仲間だったり、元同僚だったり、ターニングポイントになってきたご縁の方々に多く集まっていただき、ありがたかったです。
写真は、最近ご縁の多いSECILALAのコミュニティから参加いただいた、桃太郎俳優の神木優さんと、色々活動されている田中やえさんです。
最後までお読みいただけた方に感謝申し上げます。
NVCで人とつながり、LOVE&PEACEの輪が広がっていけば嬉しいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?