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【詩】知らず知らず5月の輝き

日に日に小さくなっていく
あの山の小さな雪
白く輝く5月の雪

あんなにも冬の残りが小さくなって
あんなにもあったのに小さくなって
大切な存在に見えてくる小さくなると

あのころの初心のように輝いて

あの小さな輝きを
何にも思わなくなって
いっしょにとけて消えてしまったとき
ただ流される存在となって
無意識に沈む

川になって海に出て
雲になって雨となり
季節の中で雪となり
山を白く染めて
またとけて消えて

存在がなくなって
思い出すこともなく
知らず知らず5月の輝き
その理由を知らず
それでも小さく輝いて

枯れるまで輝いて
過去の底に降り立って
かけらを拾い上げるまで

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