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早く起きた朝は

睡眠障害というわけではないだろうが、ひょっとしたらそうなのかもしれなが、やたらと早く目が覚める。それはそれで別にいいので、構わないのだが。

職場環境においてもいくつかの変化が生じ、なかなか疲れた先週一週間。少しペースを安定させる必要がある。

数年前に訪れたNY郊外のクラウドファウンディングの世界的な会社、鉛筆工場をリノベーションしたその本社のデザインコンセプトが Chill Vibes 。氷がゆっくりと自然に溶け出すような、そんたおやかな波が確かに空間に満ちていた。緊張しすぎず、かといってリラックスしすぎず、人間のクリエイティビティを最も創発させるように意図されたその空間に、アメリカの文化醸成の力強さを感じた。

ということで、脈略があるのかないのかわからないが、グレン・グールドによるゴールドベルグ変奏曲(1981年バージョン)を聴いている。

シネフィルWOWOWでフランソワ・オゾンの映画(『17才』というタイトルだったと思う)の冒頭部分を少し見て、フランソワ・オゾンの映画を見るのもずいぶん久々だったのだが、こういう時間の流れ方というのも確かにあったな、と懐かしく思った。風の音や、自然に溶け込んだ人々の話し声、そこに生きる人々の生身の感じ。

狂信的でいるくらいの方が楽な世の中なのかもしれないが、寛容というか、ゆらぎというか、そういったある種の不安定さの中のやさしさ、みたいなものも必要なんじゃないか、と思う。そんな2月の始まりの早朝。

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