【日記】時代は虫

いきなりヒトを選ぶ話で恐縮ですが。

なんか最近、虫食流行ってませんか？

なんかSDGsの文脈で語られることが多くて、

現状スタンダードな獣肉より少ないリソースで生産できるタンパク源…

それが虫だと。

だからみんなで虫食べようぜ、っていうシンプルなムーブメントにあてられて、

買ってしまったイナゴの佃煮。

パッケージにミチミチに詰まった虫々。

ああ、思い出すのは、

小学生の時、

クラスで一番身体スペックが高かったヒデくんの虫カゴ。

ズバ抜けた動体視力と反射神経で公園のバッタを根こそぎにしたあの日の、

ヒデの手に携えられていた、あの虫カゴ。

今どうしてるかなぁ、ヒデ。

あれは中学2年生の頃。

休み時間、読書していた僕の背中を正拳突きでブチ抜いたヒデ。

初めて教室で泣いた僕。

さすがに狼狽えるヒデ。

…ああいかん、目の前に広がる光景が衝撃的すぎて意識が脱線してしまった。

でも食べないといけないんですよ。

将来、まともな食糧なんて無くなるんですから。

『その時』になってからこんな葛藤してたんじゃ5秒で死にますから。

小さい頃から、イヤなことに直面した時は白目を剥いて耐えていた僕。

注射を打たれて白目剥き。

発表会で白目剥き。

そういえばヒデに背中ブチ抜かれた時も白目剥いてたっけな。

怖かったろうな、ヒデ。

軽い気持ちで背中ブチ抜いた相手が白目で滂沱の涙流し始めたら、実刑も頭をよぎりますよ。

…ダメだ。現実逃避が過ぎるぞ、僕。

かくしてフルパワー白目で直視を避けつつ、イナゴを口内に迎え入れます。

…甘辛ッッ！！！

いやさすがに味付けに逃げすぎだぞ！！！

本来の味が全く活きていない…ってか味を隠すなら先にビジュアルを隠せ。

あまりに甘辛かったので、ちょっとでもマイルドになるかなと卵焼きに入れて巻いてみました。

僕の人生初の卵焼き、イナゴチーズ味です。

そんな一日。

…よし、今日も記事が書けた。