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二間続きの和室は二間続きの和室にしかなり得ないのか つづき

2月頃にこんなこんな記事を書いていました。

末の息子がUターンするので一部屋空けざるを得ず、煮詰まっていたんでしょうなあ…

ちなみに息子は、帰るなり高校時代の部活の後輩とつきあい始め5月に家を出て先日結婚しました。
2月頃には想像もしなかった展開、人生何があるかわからないものです。

つづく、と書いて忘れていましたが先日QUORA で

理想的な平屋は!?という質問に対して漫画サザエさんの磯野家を回答している記事を読みました。

磯野家の間取りに関心を持つ方は多いようで、画像がたくさん見つかりました。


その中でフリーでの使用許可が明記されていたこちら

出典:FIND ZERO

典型的な昭和初期の間取りということです。
この図には書かれていませんが、玄関を入って右の北側がこども部屋、玄関ホールの突き当り北側和室が居間、その西隣がダイニングルーム、浴室、洗面所が続きます。

玄関ホールの左にまわり廊下があって、東側の和室が若夫婦の居室、廊下は南に続いていて、二間続きの和室の東側が老夫婦の居室、西側が床の間のある客間、ということのようです。

磯野家は玄関を入って北側の和室は本来応接間になる予定ではなかったかと思います。
実際あの頃、私が住んでいた埼玉県大宮市の持ち家はそんな設計が多かったです。

そして二間続きの和室が磯野家にもあります。
一部屋は箪笥など置いて老夫婦の居室になっています。
本来は婚礼や葬儀など人が集まる行事の際にふすまを取り外し、広く使用するための部屋です。

そうして考えると、この間取りでは三世代どころか二世代でも手狭…という感じは否めません。

ただ、磯野家がよく考えられているなあと思うのは、玄関からまわり廊下になっていて、お客は家人の生活の場に触れることなく客間に直行できるところです。
この様になっていれば、玄関脇の和室を応接室にする必要もなく、二間続きの和室の片側の使い道がぐっと広がります。

トイレが南側の廊下の突き当たりにあるのも、葬儀などの際の利便にかなっているものと思われます。

ただ、それらは昔の生活様式に基づく利便に過ぎません。
現代では葬儀も婚礼も結納も新年会も外注です。
たまに来るお客より、日頃の生活のしやすさが大切です。

私の住む家はリビングダイニングではなく、キッチンが置型のカウンターで仕切られた広めのダイニングルームです。
この設計は1985年当時としても少し時代遅れでした。
義父が建ててくださったので文句をつけられるものではありませんが、ずっと不満でした。
他所のような二十畳くらいのLDKに憧れました。

二間続きの和室なんて要らない、同じ広さのリビングダイニングだったら!

そう思いながらも40年近く一度もリフォームをしていません。
思えば、子どもが幼い頃は手狭がかえって楽でした。
水回りにすぐに手が届きますし、目が行き届き片付けや掃除の範囲も少ないです。

狭く感じたのは子どもが小学生のうちまでで、中学に上がると個室を持ったのでこの部屋に全員揃うのは夕食時くらいになりました。

そして夫婦二人だけになって、この広さと間取りで良かったな、と思います。
何より光熱費が低く抑えられます。
わずか12畳ですから、部屋のどの場所でもエアコンで十分暖かく涼しい、ごく寒い冬にファンヒーターを点けて足ります。

手の届くところになんでもある、この部屋が散らかっているのさえ看過できれば、お客を通す部屋は片付けておけば良いのです。

雑誌にあるようなスッキリとした部屋に憧れますが、あまり整理整頓の得意でない私には内と外をはっきり分けてしまうこの間取りが適しているように思います。

いや、そうならざるを得なかったのかもしれません。

どちらでもよいです。
今事足りているので。

ただ・・・

二間続きの和室はやはり、まわり廊下であるべきだった!

つづく






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