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薬の管理についてあれこれ

今度は夫が発熱。
金曜日、喉が痛いと言ってマスクをして休んだ。
翌朝、先に起きていたので具合はどう?と聞くと、

「よくなったで。喉の痛みは無くなった」

「そう、それはよかった」

「熱が39度あるけど。」

それはむしろ悪化だ!

夫のかかりつけは大学病院で、土曜日の外来はなく主治医も不在なので、会社で健康診断を依頼している開業医を受診することにした。
発熱のある場合、予約時刻に駐車場の指定の場所で待機してくださいと言われた。
やりとりは全て、携帯電話で行った。

やがて物々しく武装(?)した看護師さんが現れ熱を測り、同じく武装した医師が夫の鼻の両穴に長い綿棒のような串を突き刺して、やがて抜き取り去って行った。

結果はコロナもインフルも陰性、ただしまだ菌が検出されていない可能性もあるので、とりあえずのお薬を院内処方してくださったのを件の看護師さんが車まで運んでくださった。

薬は三種類あって、それぞれのブリスターパックに薬の名前と効能と副作用を3行でまとめたメモがステープルで止めつけてある。
今日になって、何気なくメモを見ていたら、二つの薬のメモが入れ替わっているのに気づいた。
つまり、A薬にB薬のメモが、B薬にA薬のメモが付けられている。

「あなた、これ逆になっているわよ」

「どうでもいいわや、飲んで仕舞えば同じことだ」

いやいやいやいや、よくないでしょ、あってはならない間違えだよ!

飲む量や数や飲む時を取り違えたら命に関わることだってある。
夫は潰瘍性大腸炎の治療でステロイド剤を処方されていた時期があった。
副作用に起きやすい骨粗鬆症の予防のため、週に一回だけ飲み続けている薬がある。
この薬を服用した後は飲食は禁止、横になってもいけない。
こんな薬の飲みどきを間違えたら大変である。

夫のように、ろくに確認もせず(まあ、飲む時間も数も同じだから無頓着だったのかもしれないけれど)飲んでしまう人は多いのが少ないのかわからないが、これまでの経緯から判断して処方箋とは別にメモをつけているのだろう。
オプションのメモがむしろ混乱を招くなら、付けない方がいいようにも思うが…

施設に入所している高齢者の大半が薬の自己管理ができない。
薬剤師や看護師が振り分けたのを、介護士が食事の盆につけたり、介助して服用していただくようだ。

よく聞くのは、自分が服用している薬がなんなのか分からないという声である。
おそらく、説明を受けても記憶するのは難しいだろう、高齢でなくても、私だって。
日記帳や備忘録に記録していらっしゃる方もある。

厄介なのは、薬の種類や名前を薬剤やブリスターパックの形状や色で覚えている場合である。
なんらかの都合で受診先が変わったり、ジェネリックを使用することになったりで、同じ種類薬効でも名前やパッケージが変わることがある。

それについて説明がされた場合でも忘れてしまう。
ただ、いつも飲んでいる薬と変わったのは気づいて、どうにも気になるのである。具合まで悪くなってしまうこともあるようだ。
同じ薬効だと説明しても、色や形状が変わると別のものとしか捉えられない方もいらっしゃる。

それを見越してか分からないが、本人に説明がなされない場合がある。
けっこう多いのではないかと思う。
とある有料老人ホームの利用者さんが、ヘルパーに付き添ってもらわないで一人でバスに乗って受診に出かけるとおっしゃる。
付き添いがいると、医師が直接自分にではなく付き添いに説明するからそれが気に入らないのだそう。

私も父の受診に付き添い似たような体験をした。高齢者に限らず、目や耳、発話に障がいのある人、子どもさんなども、診察や処方、処置の説明は本人に、が基本なのだ。

さて薬のメモつけ違い、医院に知らせるか否か?
それはともかく、これから歳をとり判断力が衰えるのはやむを得ない。
何かを疑うのはエネルギーのいることだから、ついサボってしまう。
ここにこうして書いておけばまた思い出したり、読み返すことがあるかもしれないから、記録しておく。


※ヘッダー画像は高槻さんよりお借りしています。
ありがとうございます♪

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