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ESにおけるガクチカの書き方【ただの元人事@コミュニティ質問箱シリーズ#0017】

こんにちは。ただの元人事@裏垢です。

2022年1月から開始している24卒向けコミュニティ内で『23卒内定者が回答する質問箱』を始めました。

質問に回答してくれる23卒のみなさんは、僕の勉強会や23卒コミュニティをフル活用してくれて、大手難関企業からの内定者ですので、これから就活に取り組む24卒の内定率に少しでも貢献できると考えて協力してもらいました。

業界や企業によって違いはあると思いますが、内定者の考え方を少しでもヒントにしていただけると嬉しいです。

ただの元人事 コミュニティ質問箱 シリーズ (30)

A1.アピールポイントの解像度を上げる

回答者:文系学部/飲料メーカー・化粧品メーカー・専門商社

「ESにおけるガクチカの書き方」について回答しますね!

自分も半年間何度もブラッシュアップした上で最終的なガクチカが完成したので、私のガクチカ変遷を上げながらいいガクチカにするための方法について解説していきます。

(1)とりあえず書いてみる2つガクチカを書くことをおすすめします)

まずは字数は気にしすぎず書いてみましょう。「自分といえばあきらかにこれ」という人以外は2つ書いてみると、より書きやすいガクチカがどちらか認識できるようになるので、2つ書いてみましょう。
初期はガクチカの書き方は一切わからないと思うので、ワンキャリア等で有名企業内定者のガクチカを参考に見様見真似で問題ありません。(特に商社デべコンサルあたりはES通過率が低いのでレベルが高いガクチカが多いと思います。また、特殊すぎる経歴のものよりも自分のガクチカに類似しているものを選ぶと再現性が高いです。)また、私のガクチカを(3)に載せているので、構造など参考にしてみてください。

言葉遣いをですます調にするかである調にするかは議論がありますが、①字数を大幅に短縮できる②語尾が単調にならない、という理由でである調をおすすめします。(どちらの言葉遣いも一長一短なので、抵抗がある人はですます調でも問題ありません。)

(2)ガクチカを通じて伝えたいアピールポイントを決め、アピールポイントの解像度を上げる

早速ガクチカが書けたら、自分がガクチカで何を伝えたいのか、アピールポイントを考えましょう。
なぜなら、ガクチカは「この人はどのような考え方で物事を進め、達成するのか」を一番具体的にわかりやすく語れる設問だからです。
そのアピールポイントが本当にあるのか、どのように発揮しているのかを各文章にいれて解像度を上げましょう。
 
例えばリーダーシップをアピールポイントにするのであれば、
①どれくらいの人数をどのように動かしたのか(定量的&定性的な要素で具体的に伝わりやすく
②何を意識して行動したのか(その人がリーダーシップを発揮するときに大切にしていた視点、人との接し方
の2要素が重要視されるでしょう。

一言に「リーダーシップ」といっても発揮するためには色々な方法がありますし、圧倒的指揮者タイプから傾聴力タイプまでいます。そのため、自分自身を定義してカテゴライズし、企業に入った後も再現性をもって活躍できるか一貫性をもって伝える必要があります。

自分の中の一貫性をかためれば、ガクチカ内に余計な文章が入っている場合、簡単に不要な文章がわかるようになります。(たとえ説明が難しい内容でも、企業側が自分の取り組みを最低限理解できる内容であれば問題ないですし、必要以上に情報を与えるとノイズになって伝えたい内容が伝わらないおそれがあります。取り組み内容そのものの深堀は面接等で行われるはずですので、その際に話しましょう。)

(3)字数に合わせて調整する
(2)まで終えても、字数オーバーしてしまっている人が多いと思います。少しであれば表現を工夫すれば問題ないかもしれませんが、仮に1~2文以上オーバーしている場合は大幅な削減・変更が必要です。

この時に大切なのが、「ひとつひとつの単語・文章を記述する意味を解説できるか検討する」ことです。

解説のために私のガクチカを置いておきますね。(一部改変&伏せ字にしてあります。)

<ガクチカ400字>
支部長を務めた〇〇サークルの支援活動で、新入生の〇〇率を向上させた経験だ。(ガクチカの一言説明)
受講者〇名の〇〇を目標に同期〇名と〇〇活動を行ったが、〇〇する新入生が続出。(活動内容の具体的な言及&問題発生)
同期と協議を重ね、〇〇に新入生視点が欠けている点と同期の〇〇に問題がある点に課題があると特定。(課題特定・ポイント1)
そこで〇〇や〇〇を行い、〇〇視点で内容を練り直し、併せて〇〇と修正を繰り返した。(具体的な施策・ポイント1)
更に〇〇や〇〇に聞き込み調査で〇〇を学び、同期に共有。(具体的な施策・ポイント2)
一度の〇〇で新入生の共通認識の解像度を高め、〇〇活動の質を向上させた。
結果、新入生の〇〇率を前年の〇%から〇%に上昇させることに成功した。(施策の結果)
更に学びを指導用マニュアルに落とし込み、各支部に共有。現在はサークル全体で活用されている。(施策+α・ポイント3)
〇〇活動を通じ、物事を集約して集団活動の効果を最大化できる人間に成長した。(活動を通じた成長)
(改変前は398字)

ポイント1では「相手に視点を置いて物事を考え、行動する力」
ポイント2では施策内容をユニークなものにしていたので、「現状にとらわれずに物事を捉え直して行動する力」
ポイント3では「一過性の解決だけではなく、永続的な課題解決の仕組みを作る力&先を見通す力」
を意識して記入していました。

このように、ただ文章を書くだけでなく、自分の記述内容が相手に何をアピールできるか考えながら添削すると、いいガクチカが書けるようになります。

私は6月から就職活動をしていましたが、このガクチカが書けるようになるまで何度も書き直しましたし、半年かかりました。最初はうまくかけなくても、何度も推敲することでいいガクチカがかけるようになるので、ぜひ頑張ってください!

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A2.テンプレに企業の求める人物像を加える

回答者:理系大学院/デベ・金融・製薬メーカー

「ESにおけるガクチカの書き方」について就活時に私が実際に行っていた方法についてお答えいたします。

私の場合は、以下の3つの手順に従ってESにおけるガクチカを作成していました。
①就活サイトに掲載されているガクチカのテンプレートを複数サーチする。その中で自身のエピソードを書きやすいものを選択する。

最初に、複数の就活サイトやSNSの就活アカウントに掲載されているガクチカのテンプレートをサーチしていました。
複数のサイトのテンプレートのうち、自身のエピソードが自然に書けそうなものを選択します。サーチする際に意識して見ると良い点は、段落ごとの分量や施策の数、最終的な着地の方法の3点だと思います。この3点と自身のガクチカを照らし合わせてテンプレを選択すると良いと思います。場合によっては、複数のテンプレートを組み合わせても良いと思います。

また、複数のテンプレートを調べる中でガクチカを書く上で必ず押さえておくポイントも見えてくると思います。私の中では、⑴結論ファースト⑵課題の明確化⑶施策のナンバリング、以上の三つはどのテンプレでも重要視されていたように感じました。

〜参考程度に私がガクチカの中で利用したテンプレをご紹介します。〜

〇〇〇のアルバイトにオープン時から携わりリーダーを任せて頂いた経験です。(立場、背景)私のアルバイト先はオープンから〇年目に〇%ほどの来場者数の減少が生じてしまいました。(課題)私はリーダーとしてこの来場者数減少を分析し対策を講じることで来場者数の増加を図りました。(目的)私はこの来場者数の減少は〇〇〇と考え、二つの施策を講じました。(原因分析)一点目は〇〇〇です。接客に苦手意識を持つスタッフが多いことから〇〇〇という事を行いました。これによって〇〇〇が大きく改善しました。(施策1)二点目は、〇〇〇です。これによって〇〇〇や〇〇〇など様々な改善に繋げることが出来ました。(施策2
以上のような取り組みによって〇年目は過去最高の来場者数を達成することに成功しました。(結果


②企業の求める人物像に近い能力やスキルをさりげなく入れ込む

ガクチカをテンプレに従って書いた次のステップとして、企業の求める人物像に近いスキルや能力をガクチカにさりげなく盛り込む作業を行っていました。

具体的には、「挑戦し続ける人物」という文言が採用サイトに見られた場合は、諦めずに何度も施策を改善し続けたエピソードを強調し、「達成まで諦めないことの重要性を学んだ」などの文言をガクチカに入れ込むという作業を行っていました。

なぜこのような作業を行っていたかという理由なのですが、採用担当の立場に立った時、ある程度完成度の似たエピソードがあった場合は採用サイトに書かれているような人物を採用する傾向にあるのではないかと予想するからです。ESの段階では差別化を図るよりもまず面接に呼んでもらう事を重視し、採用担当が安心して面接に呼べる「要素」を与える必要があると考えます。

採用サイトにある求める人物像に近いものをガクチカで上げることで採用担当に安心して次の選考に呼んでもらえるよう「安心材料を与える」という意図を込めてこの作業を行っていました。

③字数調整、他人に添削してもらうなどの細かな調整

おそらく質問者様はこの段階でかなり悩んでいることと思います。私もガクチカの中でかなり前提が複雑なものがあったので、この時期にこの様な悩みを持つことはよく分かります。

結論から言うと私の場合は、前提を可能な限り一般化することで字数を減らす努力を行っていました。私のガクチカの場合は、すごく珍しいアルバイト先の為なかなかイメージしづらいものだったのですが、そこを敢えて可能な限り一般化して伝える事で詳しい説明の必要がないようにガクチカを書いていました。
具体的には、以前は詳細にアルバイトの背景を説明していた所を、単純に「〇〇〇というアルバイト」のみの記述にしました。これだけではアルバイトの詳細な内容はイメージすることはできないですがその中で生じた課題とそれに対する施策を具体的にイメージしてもらう事ができればESの段階ではオッケーであると考えています。

つまり、「課題とそれに対してどのような施策を行ったのか。」ここを明確に伝えることを最優先した結果、アルバイトの細かな背景や業務内容などは大きく省く結果となりました。詳細な背景は面接で話すことを前提として、課題とそれに対する施策を論理的に記述することを最優先した結果、背景に関してはESの段階では一般化してあまり詳しく説明しないという手法を取りました。これはESのガクチカの段階では物事に対する取り組み方と論理的な記述力をアピールする場であると考えていた為で、よほど強いエピソードがない限りは取り組みの内容を論理的に説明することを最優先するべきであると考えています。

 この他、細かなテクニックとして私が使用していたものは「こと」→「事」、「ため」→「為」など漢字に出来るところはなるべく漢字にする事で少しでも字数を減らしていました。(これに関しては賛否あるとは思いますが、少なくとも私はこの手法でESが通らなかったことは無いです。)

また、不安な場合は自身についてあまり知らない第三者に見てもらうと良いと思います。自身のエピソードについてほとんど知識がない人が読んでエピソードがどの程度具体的にイメージ出来るか聞いて見る事で自分では気付かない無駄な表現が見つかる事が多かったです。

コミュニティではES添削会も重なっていますのでぜひ活用してみてください!

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24卒コミュニティに質問箱を設置しているので、興味がある方は、ただの元人事のインスタグラムからコミュニティ参加してみてください。



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