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繊細さんは予定が苦手


私は、世の中の人々は「手帳を必要とする人」と「手帳を必要としない人」に分かれると思う。
そして私は、完全に後者である。

これは「全ての予定が頭の中に記録されているので、手帳に書きこむ必要が無い」という、頭が良さげな理由ではない。
ただ単に、仕事以外の予定を極力いれたくないというだけの話であり、できればプライベートの予定は1週間に1度あるか無いかがベストなのだ。
週に1度程度の予定だとスマホのカレンダーに入力するだけで済むし、この程度なら手帳を買うお金が勿体ない。

繊細な私は体調に波があるので、何らかの予定が入ってくると(この日、体調が悪くなったらどうしよう)と妙なプレッシャーを感じてしまうのだ。
自分の都合で「行けなくなりました」と連絡をするのが苦手なのである。

現実的には私が欠席しても全く問題は無いし、キャンセル料が発生するような状況であれば、その辺りの責任をきちんと取れば良いだけなのだが(私が約束を果たせない事で、誰かに迷惑をかけたくない…)などとクヨクヨしてしまう。
プレッシャー度合いを分かりやすく言うと、例えば私にとっての「飲み会」は、世間の皆さんにとって「バイトの面接」に匹敵するぐらいではないかと思っている。

また、予定を断るほどの体調不良とまで行かなくても当日になって「行く体力はあるけど、何となく気持ちが乗らない」事もある。
行ってしまえば楽しくなり(やっぱり予定通りに参加して良かった!)と思う場合が殆どだが、行くまでに体や心が重くなってしまうのだ。

そしてもう少し言えば、出来れば午前中に1日の予定が終わってくれると嬉しい。
早い段階で予定を済ませる事ができると「今日も私はやり遂げたぞ!」という成功体験が増し、プレッシャーから解き放たれるのだ。
なので、理想的には午前中にやるべき事を済ませ、ミヤネ屋が始まる頃には(もうこんな時間か~!そろそろ1日が終わるなあ)という気持ちになれるのがベストである。

もちろん午前や午後に関係なく予定をこなせれば達成感は得られるのだが【夕方⚪時に、ここに行かなければ】と思っているだけで少しソワソワしてしまう。
午後になって自分のお腹が痛くなったら嫌だなあとか、雨が降って目眩が出たらどうしようなどの不安が常に頭の片隅にあるので、外出用のカバンの中には複数の漢方薬が揃っている。
他にも、絆創膏や汗ふきシート。どんな気温にも対応できるよう扇子やカイロまで入っており、私のカバンはべらぼうに重い。

こんな風に私は、自分の中で勝手にプレッシャーを作り出し、一人で勝手に疲れる…という、周囲から見ると非常に滑稽な人生を送っている。

最後に誤解の無いように書いておくが、友人達の事は大好きだ。
友人に会うのは心の底から楽しいし、お互いの近況を喋りながら腹を抱えてゲラゲラ笑う時間は、私にとって必要不可欠だ。
要は、予定の内容に関係なく「⚪日の約束を、誰にも迷惑をかけず無事に達成することができますように」と捉えてしまうのが私の思い癖だ。
いつか必ず【予定そのものを楽しむ】という域に到達したいと切望しているし、その方法を模索中なのである。

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