五度の差って大きい
ヴァイオリンとヴィオラの音域差は完全五度ですが
この五度の差は思わぬ違いを持っています。
単純に音域が変わるだけではないのです。
一番変わるのは調性感覚です。
ヴァイオリンの場合は♯1つのG-Durが弾きやすいですが
ヴィオラの場合は調号なしのC-Durが弾きやすいです。
まあこれは運指の都合上、当然といえば当然なのですが
更に他の調に転調していくと事情が変わってきます。
ヴィオラはネックが長い分、指を開くのが難しくなってきます。
♯が増えてくると指を大きく開く必要が出てきます。
♭が増えてくるとあまり指を開かなくなってくるので
意外に弾きやすかったりします。
逆にヴァイオリンはネックが短いので
それほど指を開くのは大変ではありません。
逆に指間隔が詰まってくるほうが弾きにくかったりするので
♯が増えてくる方は弾きやすかったりしますが
♭が増えてくる方は弾きにくかったりします。
また調号が変わって運指が変わるパターンを
ヴァイオリンとヴィオラではリセットする必要があります。
ヴァイオリンとヴィオラの違いは完全五度の音域差だけではなく
調性に応じた運指の差、ト音記号とハ音記号の表記の差など
結構、脳をフル回転させて翻訳的な作業が発生しているのです。
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