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敢えて低張力弦を張るという選択肢

ヴァイオリンのブランクから戻って来た時に一番驚いたのが
弦の種類が偉く増えていて特に高張力の高価格帯弦が流行っていた事。
昔はドミナントかオリーブかの選択肢ぐらいしかなかったんですが
エヴァピラッチィが覇権を取っていてそれに追従するように
パーペチュアルやペーターインフェルド等の高張力の高価格帯弦が
流行っていました。
当時の私は12歳から使っていた楽器だったのでネック下がりが気になり
怖くて高張力は張れなかったんですよ
ドミナントかビジョンを張っていました。
少し勇気を出してインフェルドレッド、インフェルドブルーを張った時には
かなりのカルチャーショックを感じました。
弦に明確なキャラクター付けがされていて
レッドは深みの有るマイルドな音、ブルーはキラキラしたブライトな音
今は弦に味付けしてるんだなって大変驚きました。

今の楽器に買い替えた時に張られていたのがペーターインフェルドでした
高張力の高価格帯弦デビューとなったわけです。
たしかに良く鳴ります。キラキラしています。
しかし違和感があったんですよね。
ソロで弾くには良いのかもしれませんが
ppの刻み等で非常に弾きにくいのです。
ガサガサ成分比率が大きく実音成分が少ないのです。
オーケストラや室内楽ではppでも音程感が伝わる澄んだ音が欲しいのですが
高張力弦はこのあたりが非常に苦手なようです。
そこで見つけた低張力弦がラーセン社のヴィルトゥオーゾでした。
コレが非常に良かったんです。
弱音が実に弾きやすく低張力弦の魅力にハマりました。
それに張力が低いと運指もスムーズですし
そこまで音量面で不利という訳でもありませんでした。
同じくラーセン社のイルカノーネミディアムも非常に良いです。
敢えて低張力弦を張る事も選択肢に入れてみては?

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