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【エッセイ】それでも私はフィジカルを抱きしめて生きたい

日々デジタル化が進み、もうインターネットは生活に欠かせないもののひとつだなと思います。
仕事も学校もお金もノートも音楽も。ありとあらゆるものがデジタル化されて、「形ないもの」になっていく様を見ていると、それでもフィジカルとして「形あるもの」を作る意味ってなんなんだろうと疑問を持ちます。

例えば音楽。
最近、新しいオーディオ機器を購入しようか迷っていて…。
それがCDプレイヤーなんです。
お気に入りのCDを聴きたいから欲しいのですが、即決できないでいます。
だって現代は配信が主流のように思うし、CD一枚買うよりも月額でどこかの配信サービスと契約したほうがより多くの楽曲を楽しむことができます。
単純にお得です。
CDを購入することを選択したらモノも増えるし、劣化して聞けなくなる可能性だってある。
考えれば考えるほどデメリットが目立ってきて、いま「CDプレイヤー」を買っても、将来的に使わなくなってしまうんじゃないか、時代と逆行しているんじゃないか…と不安になります。

あーこれからCDは販売されなくなるのかなあ、音楽は配信で、ブックレットとかだけが手元に届くみたいなことになるのかなあ。
うわ…、そんなの考えられない。
と思う私はすでに時代錯誤なのかもしれないですね。oh…。

加速するデジタル化と共に、将来的に私たちは今よりもモノを持たなくなるのではないかと思います。
音楽で言えば、「形なく、データで残しているから永続的(のように思えて)、低価格なもの」が主流の世の中で、「形があって、非永続的で、データよりも高価なもの」は必要とされるのでしょうか。



ああ、もういいや。なんか考えすぎてあほらしくなってきた。
大多数の人のことはよくわからないけど、少なくとも私はいまCDプレイヤーを欲しているし、たぶんもうすでに時代に逆行してるひとだ。
デジタルの便利さも好きだけど、私はフィジカルの「さわって質感を確かめられるところ」が好きなんだ、リアルで得られる情報が好きなんだ。
よし、欲しいもの買おう。
私はそうやってリアルにしがみついて生きていけばいいや。


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