見出し画像

はじめての紙漉き

こんにちは。
和紙職人見習いのますだです。

先日、伊豆市の地域おこし協力隊として活動を始めさせて頂き、
ついに、和紙漉きもスタートしました。
これから、「修善寺紙」という和紙を継承していくにあたり、
様々な壁にぶつかりながら、活動していくことになると思います。

このnoteでは、
そんな日々の活動の様子や、壁を共有して、
皆様も一緒に楽しんで頂くようなものにしていきたいと考えています。

まず初回の本日は、タイトルの通り
「はじめての紙漉き」
をした感想や、早速ぶち当たった壁を共有したいと思います。

百聞は一見にしかず。
ということで、まずは結果からお見せしましょう。
はじめての紙漉きの結果はこちら!↓

うーん。
酷い出来です。笑

今回は名刺を漉かせて貰ったのですが、
自分の名刺にするのも恥ずかしいくらいの出来です。

こうなったのには原因があります。
それは、、
「ねり」が足りなかったこと。

和紙漉きの手順はまた今度ご説明しようと思いますが、
和紙は基本的に、楮(こうぞ)や三椏(みつまた)という木の繊維からなっています。
ただ、その繊維を水につけただけでは、繊維が均一にならなりません。
繊維を水中に均一に浮かせるために必要なものが「ねり」です。

通常、この「ねり」には
トロロアオイ(別名:ハナオクラ)という植物の根を使われますが、
温度が低くなければ粘りが出ないため、今のような夏場には使うことができません。
そのため昔は、冬場しか紙漉きが行われていなかったようです。

しかし、文明が発達した現代では、
魔法の粉が存在します。
ドーン↓

こいつがトロロアオイの代わりになってくれます。
ただ、、、
この粉、工房の方は、ほぼ使ったことがなかったようで、うまく「ねり」を出せなかったのです。

説明には、
水1リットルに対して、0.5gの粉を入れてください。(0.5g=耳かき一杯が目安です)
と書かれていました。

我々は素直に耳かき一杯の粉を入れて満足していました。
しかし、ここは元シューズ開発者。
重量の管理には定評があります。
私は即座にホームセンターへ走り、電子計量器を調達。
0.5gはどんなもんだと、軽量してみたところ、、

どこが耳かき一杯なんだ、、、。

全く粉が足りなかったわけです。
この量でねりを作ると、粘る粘る。
ネバネバです。

無事、ねり問題が解決!
何事も、疑ってかかって、
自分の目で真実を見ることが大事だなあと思った、
はじめての紙漉きでした。

次回は、このねりで改めて紙漉きをしてみた様子をお伝えしたいと思います。
それでは、次回の更新を、お楽しみに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?