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【第2弾】 4月13日『第1回定期演奏会』 指揮者・ソリスト・コンサートマスター 特別鼎談!②

4月13日、いよいよタクティカートオーケストラ『第1回定期演奏会』が、みなとみらいホールで開催されます!
公演に向けて、公演の指揮を務める、新ミュージックパートナー・岡本陸氏、ピアノソロを演奏いただく沢田蒼梧氏、そして公演でコンサートマスターを務める金子昌憲氏の3名で、公演に向けて鼎談を開催!
タクティカートオーケストラ初の定期演奏会に向けて、そして演奏するチャイコフスキーについて盛りだくさんにお話しいただきました。

本日は第2弾。今回演奏いただく藤重侑宇さんの新曲、そしてピアノ協奏曲第1番について伺いました。

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藤重侑宇: 新曲、そしてチャイコフスキー: ピアノ協奏曲第1番について

ーータクティカートオーケストラ定期・最初の1曲目は、新進気鋭の作曲家・藤重侑宇さんの『チャイコフスキーへのオマージュ』となります。岡本さん、金子さんはこの曲の印象についていかがですか?

藤重侑宇「ベートーヴェンみたいな2分20秒のピアノ協奏曲を作ってみた」
 …YouTubeなどSNSで「みたいな曲」として、作曲家風の作品を数多くアップロードされている藤重さん。今回、藤重さん初となるオーケストラ曲の初演を行います。

岡本 陸(指揮):僕も2週間ほど前(編集注:鼎談実施は4/2)に譜面をいただいて準備を進めてるんですけど、本当に面白い作品だと思います。
チラシには新曲というふうにしか書いてなかったと思うんですけど、今回は「チャイコフスキーへのオマージュ」ということで、藤重さんが書いてくださっています。
面白いポイントとしては、チャイコフスキーへのオマージュということで、そのまんまチャイコフスキーの曲が使われてるところもあるし、チャイコフスキーっぽいなって思うところが何個もあるので、間違い探しじゃないですけど「この曲はこれなんじゃないか」みたいなクイズに挑むような気持ちで聞いていただくのも面白いと思います。この曲に似てるよねとか、この曲はもうそのまんまそれだったねとか、終わり方はあの曲ぽかったねとか、聴き終わった後にいっぱい話題ができるような新しいタイプの新曲なんじゃないかなと思って、今触れ合っています。
また、チャイコフスキーの一番の特徴は何か、と考えると、どの曲をとっても口ずさめるメロディーがあることだと思うんですけど、ここ最近、気がついたら藤重さんの曲を口ずさんでることがあるんです。いろいろなシーンが組み合わさって10分位の曲なんですが、どこのシーンもチャイコフスキーを意識してるからでしょうけどメロディーをつい口ずさんでしまってるっていうのは、チャイコフスキーの作品と同じで、一つ面白いところだなと思います。

金子 昌憲(コンサートマスター):実はつい先ほど弓付け(編集注:弦楽器の奏法を揃えること)を完了したんです。それをやりながら思ったんですけれども、曲の中に、「くるみ割り人形」だったり、ヴァイオリン協奏曲だったり、今回演奏するチャイコフスキーの交響曲第5番だったりと、チャイコフスキーへのオマージュが、もうありとあらゆるところに散りばめられているんですよね。そしてその中に、藤重さんの書きたいメロディーというか、ヴァイオリン奏者としても「こんな美味しいのを弾いていいのか」みたいなとても美しいメロディーが出てきていて、本番皆さんと演奏するのがとても楽しみな作品です。

ーーそしてそれに続いて、沢田さんソロでチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を演奏いただきます。沢田さんにとってこの曲はどんなイメージがありますか?

沢田 蒼梧(ピアノ):今お二方がおっしゃってくださったみたいに、僕もやっぱりチャイコフスキーの一つの特徴は美味しいメロディーと凄く感じています。それを主役として演奏できるのは本当に美味しいなというふうに思いますけれど、特にこのピアノ協奏曲第1番については、どこか安心感がある曲なんじゃないかなと思っていて。
もちろん短調になって暗くなっていく部分もあるんですけど、最終的には、もといる安心する平和な世界に戻ってくるところがあるというか。終わったときにみんなが「よかったね」って言えるような、満足感、爽快感など、爽やかな「読後感」っていうのも変ですけど、そういうすっきりした印象の残る終わり方ができる曲じゃないかな、と思っているんです。
第1楽章で言えば最初はすごく有名な、これもチャイコフスキーの一つのメロディーの傑作と思いますけれども、ロシアの非常に雄大な大地を思わせる導入部から始まって、ピアノの跳ねるようなリズムから、ちょっとおや?って思わせる様に進んでいきますが、ここから、奏者がいる場所とは別の、不思議な世界のお伽話が始まるような感じに思います。それと対比して自分たち、聴いている側や弾いている側がいる世界は、非常に平和で安心する世界にいて、「めでたしめでたし」という感じで終われる曲なんじゃないかなと思っていて、そこが好きなところかなと思います。

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
 A. フェドロヴァ(ピアノ)
 Y. アベル(指揮) 北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団
※沢田さんが語る「おや?って思わせる様」な箇所は4:40ごろから。

また、第1楽章の第2主題、第2楽章の出だしだったりとかは、小学校1年生でも弾けるんじゃないかっていうような簡単なメロディーですけれども、いかにその世界観を音響や響きなどを通して表現するかというところはこだわっていて、やっぱりYouTubeやサブスクで聴く時と、大きなホールで実際に生演奏で聴く時との間で凄く差が出てくるんじゃないかなと思いますので、実際に来ていただいて、会場に足を運べばこういう響きや世界観を感じられるんだな、と思っていただけたら僕も嬉しいなと思います。
あとは個人的には踊り狂っている第3楽章が好きですけど笑、そこに至るまでの1, 2楽章もとても好きです。

ーー岡本さんも何かあれば…

岡本:いや、もう付け足すことは何もないくらいです笑

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次回、最終回はメインとなる、チャイコフスキーの交響曲第5番についてお話しいただきます!
どうぞお楽しみに!

〜第1回記事はこちら!〜

タクティカートオーケストラ 第1回定期演奏会
〈日時〉 2024年4月13日 13:15開場 14:00開演
〈会場〉 横浜みなとみらいホール 大ホール

〈出演者〉
 岡本陸(指揮) タクティカートオーケストラ
 沢田蒼梧(ピアノ *)

〈曲目〉
藤重侑宇:委嘱新作(世界初演)
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(*)
チャイコフスキー:交響曲第5番

〈チケット・プレイガイド〉
 全席指定
  S席 一般: 6,000円 学生: 3,000円
  A席 一般: 4,000円 学生: 2,000円

 イープラス・チケットぴあにて販売中 :
  イープラス:https://eplus.jp/tacticart_orchestra/
  チケットぴあ:https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=L5280006

主催:タクティカートオーケストラ


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