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カルニタス作ってみたっす

本場メキシコのタコスと言えば、カルニタスは外せない。
カルニタスというのは豚肉を長時間煮込み裂いたもので、メキシコ料理店でなくても食べれるところもあるほどメキシコ料理のメジャーメニューであるが、日本で本格的なカルニータスを出すところは、あまり無いのでは無いだろうか。
と言いつつぼくも本場メキシコに行った事はないので、本場のカルニータスを食べた事はない。アメリカ止まりである。(もっと言うと、メキシコには行った事が無いので、タコスもアメリカ止まりだ。)
さて、ではこのカルニータスを食いたければどうするか?
答えは簡単だ。自分で作ればいい。というわけで、早速この週末に作ってみた。

冷凍庫に1か月近く眠っていた豚バラブロック600gの皮目を下にして鍋で焼いていく。キッチンは思いのほか汚れがひどかったので、あまり写真を撮っていない。このぐらいで勘弁して頂きたい。
※このあとピッカピカにしたりました。


皮目を下にして焼くと、凄い量の脂が出てくる。鶏肉でも魚でもそうだが、焼く時は皮目からだ。しっかり覚えて欲しい。焼く時は皮目♡イク時は一緒。今日はこれだけ覚えて帰って欲しい。
さて、皮目から焼いて十分脂が出て焼き色がついてきたら、ひっくり返して4面を焼く。この時に、クミンシードとオレガノをたっぷり加えてやると良い。4面とも焼くと、恐らくこのまま齧り付きたい衝動に駆られるだろう。だが、ここは我慢。ここで我慢すると、その後何倍にもなって美味しい思いが出来る。倍返しだっ!(※いい意味で)
さらに、ここにすり下ろしたニンニク1かけと、パプリカ1個をさいの目切りにしたものを入れて焼く。
4面とも火が通りパプリカもいい感じになったら、ここにオレンジジュース(今回は200g)と水(100g)を入れる。オレンジの皮があれば、それも細かく刻んで入れると良い。水の量は鍋と肉のサイズに併せて、肉が浸るくらいまで入れれば良い。蓋をして、弱火にして2時間ほど煮る。水分が飛び過ぎるとオレンジジュースの糖分が煮詰まりカラメル状になって苦みが出てくるので、水分が飛び過ぎないように時々様子を見てあげて欲しい。
これくらいまで煮込むと、肉はホロホロになりフォークで裂けるはずだ。肉を裂いて(鍋底を傷つけないように気を付けて!)、塩を振り、残っていたシロップと絡めれば完成だ。
念のために申し上げておくが、これはぼくの完全オリジナルな作り方だ。本場のカルニータスは大量のラードで豚肉を煮る。オシャレなところではさらに肉を燻す。でも、そんな事をするとコストが高過ぎてプチ高級料理になってしまうので、苦肉の策でそれっぽい感じになるように工夫した。

カルニタスを頂く際は、シンプルにガツンと行って欲しい。
トルティージャにワカモレ、カルニタス、お好みでサルサ、そしてパクチー(シラントロ)&ライム。

今回作ったカルニタスは、これまで食べたもの中でもクミンの香りが強く出ていて、とても美味だ。ごく控えめに言って極上だった。
妻は所用で外出していたのだが、帰宅そうそう「タコス♪タコス♪」とはしゃいでくれ、食べた途端に「うっま。今まで一番美味しい!」と言ってくれた。

今回はタコスランチを意識して、タコス2ピース&チリコンカンという構成にしてみた。本当はこれをワンコインで提供したいのだが、コスト的には中々厳しい。
下の表の通り、タコス1枚あたりざっくり168円の原価がかかっている。やはりアボカドとパクチーが非常に重い。さらにここには水や塩、レモン汁、オレンジピールのコストは加算されていないし、細かい事を言えばライムも10等分ではなく8等分にしているし、光熱費も入っていない。なんだかんだ1枚あたり170円強のコストにはなっているはずだし、調理器具の減価償却や家賃、人件費を考えると、タコス2ピースですらワンコインは厳しい。チリコンカンも、トマト缶を2缶使っても小さ目の器で10杯程度しか取れなそうだ。豆も高いので結構コストがかかる。

※にんにくはもっとするかも。

一般的に飲食の原価は30%以下と言われている。ぼくの場合は店をやるにしても趣味みたいなものなので、この法則はその気になれば無視するのだが、この原価では、2ピースのみでもワンコイン販売すれば間違いなくマイナスになる。

「タコス2ピースのみ、ワカモレはトッピング」にすれば、ギリギリ行けるか。でも、不満足なランチになってしまうくらいなら、やはり750円~1,000円くらいの価格にして充実させるべきか。。。非常に迷うところである。

ところで、これを作るために価格を気にして材料を購入したが、最近野菜が値上がりしているように感じる。玉ねぎすら高くなっている。このところの豪雨の影響もあって、今後も特に葉物を中心に値上がりするような気がしているので、パクチーは猛暑にも弱いし、最早高騰間違いなしか。

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