黒木いろ 生誕祭を終えて(2023/11/23)
生誕祭を終えて
ライブレポートは別記事にまとめてあるのでそちらを参照していただくといたしまして、ここではライブの感想を交えつつ、少し横道に逸れた話をしていこうかなと思っています。
お馴染みのアフタートークのコーナーです。
まずは、無事生誕祭が終わって本当にホッと胸を撫で下ろしました。本人でもなければ委員でもないのですが、なぜかずっと緊張していました。子を想う親のような目線で見守っていたのかもしれません。
この日は珍しく特典会の最後まで残ってメンバーをお見送りしてから会場を後にしました。
会場に残っていたラナキュラーさん達(ラナキュラーっていう呼称浸透してる?)と赤羽の居酒屋に移動してささやかな打ち上げをしていたのですが、途中から放心状態のような感じでぼーっとしてしまいました。
無事に終わった安堵感と度重なる寝不足の疲れもあったんだろうと思います。
僕なんかより、いろちゃん本人のプレッシャーや不安、11月に入ってからの情緒の乱高下。珍しく病みツイを連投したりと、傍からみていてとても気を揉む期間でした。
ライブの日もいつも通り元気いっぱいな日があったかと思えば、無理してるな~っていうのが分かるぐらい元気のない日もあったりで、とにかく心配な11月でした。
ライブレポを見て頂ければお分かりだと思いますが、そんな憂慮を吹き飛ばすぐらい楽しくて楽しくて、いろちゃん大好きが満ち満ちている幸せ空間でした。
一度はアイドルを卒業した彼女をまたこうしてお祝いできる、いちオタクとしてこんな幸せなことは無いですね。
人と人の繋がり
居酒屋でぼーっとしながら考えていたことがあります。別現場に通っていた頃からピコリモード(ラナキュラ)と対バンで被る度に、僕が「いろちゃん可愛い!いろちゃん可愛い!」って九官鳥のように繰り返していたのをその現場で仲良くさせて頂いていたオタクの人たちが面白がって、興味を持ってくれたことが嬉しいなって。
そうしていろちゃんやラナキュラメンバーのX(Twitter)をフォローしてくれたり、実際にラナキュラ現場にも足を運んでくれるようになったり、そういう繋がりが1つできたのがとても有り難くも嬉しいことでした。
独りで黙々と推し続ける孤高の野武士のような推し活スタイルも大好きですけど(僕は元々そういうタイプですが)、現場で出会う人との繋がりや交流も大切だし、このnoteに書いているライブレポ等もそうですが、やっぱり好きなものを発信し続けることって大切だよなというのも折々気付かされています。
今回地下アイドル Advent Calendar 2023に参加してみたのも、note等のテキスト媒体にライブレポを投稿している書き手の人たちやそれを読んでいる様々なアイドル界隈の人たちに黒木いろちゃんとラナキュラを知って欲しいという想いからです。
僕はいわゆる”支える”とか”チェキを積む”という事をしない/できないタイプのオタクなので、他現場での交流やnoteを通じて少しでもいろちゃんやラナキュラに興味を持って現場に来てくれる人を増やせたらなっていうのは常々考えていますし、それが僕にとって”応援する”という行為のたしかな一部分です。
そうして、実際にラナキュラのライブに来てくれてその人たちが楽しそうに目をキラキラさせている姿や、特典会で楽しそうにお話ししている光景を見るのが大好きですし、とても尊くかけがえのないことだと思っています。
生誕コーナーについてとか
今日の生誕コーナーで披露されたアンスリューム時代の2曲についてレポ記事では少し語り足りなかった部分を補足しながら書いていこうとおもいます。
コイテラセ
この『コイテラセ』という楽曲はアンスリューム在籍時にいろちゃんの生誕曲として爆誕しました。いろちゃん作詞です。めっちゃエモエモな良曲です。
いろちゃんディレクションの生誕曲を時系列に並べると、『ネバーランド』→『しゃぼん玉』→『コイテラセ』という順番です。3曲とも全ていろちゃん作詞です。いろちゃんが書く詞はどれも素晴らしいです。
この楽曲が初めて披露された2021年の生誕祭の時には、いろちゃんはすでにアンスリュームからの卒業を発表した後だったので、この『コイテラセ』をライブで聴く度に日に日に卒業の足音が近づいてくるのを感じていました。
とても切なく繊細で素敵なラブソングなんですけど、曲に流れる切なさといろちゃんがアイドルから巣立っていってしまうという切なさが合わさって、当時この曲を聴くととても感傷的になっていたのを憶えています。
今日いろちゃんが「コイテラセ!」と曲振りをして、1小節目の「ハローハロー ハローハロー」という歌声を聴いた瞬間、2021年の生誕祭の日のことや、アルバム『4色が消える前に』のリリースイベントを周っていた日々のこと、ここ赤羽ReNYで開催した卒業公演、KTZeppの現体制終了公演とかそういうのが渦を巻くように蘇ってきました。
ネバーランド
『ネバーランド』は本当にアイドル黒木いろの成長と共にあるような楽曲で、以前卒業公演のMCでこのネバーランドを発表した当時を振り返り、「最初は聴いてくれる人も少なくて、あんまり良くない曲作っちゃった」と落ち込んだエピソードを語っていました。
そんな「ネバーランド」が黒木いろといえばこの曲!という位置づけにまで上り詰めたのは、諦めずに想いを届け続けステージで表現することを諦めなかったからだと思います。
そしてそんな代名詞の様な楽曲がこのラナキュラでも誕生したらファン冥利に尽きるので、それは来年以降の生誕に期待したいです。
それにしても今日の『ネバーランド』本当に良かったです。これまでの歴史もあるし、何よりも本人が作詞しているので歌声に魂が籠もるというか、気持ちの乗り方がやっぱり全然違う感じがするんですよね。
ラナキュラのメンバーみんなと一緒に横一列に並んで踊って、肩を組んで、最後に大きな星を作って…。星の中心にいろちゃんがいて…。
過去を払拭するでもなく精算するでもなく、アンスリュームという経験を今のラナキュラの活動を支える礎石(記憶)として、ようやくしっかり土台が固まった気がしました。
そして、今いろちゃんは素敵で心強いメンバーに囲まれてるなって、いろちゃんの居場所はここラナキュラなんだなって強く実感しました。
僕も今日の生誕祭で『コイテラセ』と『ネバーランド』を観て、蓋をして閉じ込めていた記憶の扉をこじ開け、また一つ過去の呪縛から開放されたような気持ちになりました。
そう、『ネバーランド』といえば、以前インタビューでいろちゃんが語っていたビブラスラップ(Vibraslap)が好きで『ネバーランド』に音を入れてもらったエピソードを時々思い出します。
ビブラスラップは楽器の名前でハンバーグ師匠が持っていやつ。と言えばすぐに思い浮かぶ筈です。
これです。
なので、『ネバーランド』のビブラスラップの”カーン!!!”という音色を聴くとハンバーグ師匠の顔が脳裏に浮かぶし、ハンバーグ師匠をTVで見かけると『ネバーランドを歌っている』いろちゃんの事を思い出します。
この2曲の在りかた
今回の生誕コーナーの選曲ですが、いろちゃん本人がMCのなかで、自分自身がやりたいからセットリストに入れたと語っていました。
その時その時のターニングポイントを、アイドル人生を一緒に歩んできた分身のような楽曲たちなのだからこれが正直な気持ちだろうなと思うし、結果どんなセレクションをしようと彼女の選択が正しいと僕は思います。
色んな角度から飛んでくるニーズに風見鶏のように首をくるくる回しているうちに身動きが取れなくなってしまうなんて勿体ないです。せっかくアイドルやりたくて戻ってきたんだから。
どこまでいっても人気商売なのでファンのニーズを把握することはもちろん大切。それは理解した上でなお自身のアイドルとしてのイズムやポリシーを貫き通す、良い意味で意地を今日のいろちゃんに感じました。
だから、そんな決意表明のような上記のコメントをフロアの片隅で聞いていて、僕は心のなかで大きな拍手と賛辞を彼女に送りました。
もしかしたらこのとき、ガッツポーズしながら「よしっ!よく言った」とかぼそぼそ言ってたかもしれません。
最近のいろちゃん
アンス時代の終盤やピコリのデビュー間もない頃と比べると、確実にダンス上手になってるなって。
いつだったか2週間ぐらいラナキュラのライブに行けない期間があって、久しぶりにステージを観たんですよね。その時、あれ上手になってる!って思った瞬間がありました。
ダンスっていうととても大雑把な言い方ですけど、上半身のしなやかさだったり腕の伸ばし方とか足運びとかが繊細な動きをするようになってる気がしました。
繊細な動きと連動して、その指先や足元に配る目線もとても綺麗で色気を帯びていて、ダンスというよりはステージ上での表現全般に奥行きや余裕のようなものを最近感じています。
今度もっとしっかり観て、どの曲のどのパートの動きが良くなってるとかをちゃんと覚えておかないとですね。いろちゃんの良いところは積極的に摂取していきたいですからね。
黒木いろというアイドル
誤解を恐れず言わせてもらうならば、僕はここに音楽を聴きに来ているというよりは、黒木いろというアイドルの生き様を観に来ているんだと思う。
黒木いろという1つの偶像が織りなすドラマに価値を感じてフロアに引き寄せられている。
もちろん改めて言及するまでもなく、いろちゃんの歌声やステージパフォーマンスがどうしようもなく好きだし、所属しているグループが強くてグループコンセプトや楽曲が良いに越したことはないけれど、僕が求めているものは黒木いろが見せてくれる世界。
君は君、何も遠慮することはないし、アイドル黒木いろとして自信を持って夢にむかって思いっきりやりたいことや、表現したいことをステージの上で物怖じせずぶちまけて欲しいし、悩んでもくじけずステージで自分自身の物語を紡ぎ続けて、燦々と煌めくアイドルであって欲しいと願っています。
さいごに、黒木いろちゃん お誕生日おめでとうございます。
この世に現れてくれてありがとう。
万が一サポートして頂けるような神がいらっしゃいましたら、取材費としてありがたく使わせていただきます。