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【合気道】取りと受けどちらが好き?

自己紹介で、武術の話題を時々書くようなことを言っていましたが、ここに書くのは初めてとなります。

自分は、合気道に限れば、20年以上の稽古歴があり、それなりに技も動きも体にしみこませておりますが、当然のことながら「マスターした!」という実感はありません。
合気道は競技が原則としてないため、自分の達している境地を客観視する方法があまりなく、自分の目標や理想の動きに対しての自己評価のみが、自分の技の到達点を図る方法です。

段位や先生・稽古仲間からの評価というのもありますが、それはそれで嬉しいものの、あまり満足するものではありません。

さて、今回のタイトルは、取りと受け、どちらが好きか? ということでした。この言葉になじみがない方には、技をかける方、技をかけられる方、と言い換えてもいいと思います。

で、どちらが好きか。合気道に関しては、これは結構分かれると思うのです。自分は、受けが好きな方です。
自分の中では、合理的な理由がありまして、「受けを通じて疑似的に合気を体感できる」というものです。
「合気」という言葉・・・この定義を巡って語りだせば、終わることはないでしょう。ただ自分のこれまでの稽古歴の中で「これぞ合気だ」というものに出会っています。その感覚を日々手繰り寄せながら、稽古をしています。

先ほどそれなりに稽古してきました、と書きました。
そのそれなりの成果として、取りの技量に左右されず、受けをする中で合気をかけられる感覚を疑似体験できるほどにはなっております。このため、とりあえず投げてもらえれば、達人の技を思い出せる、そう思っております。

で、そこから今度自分が取りになったときに再現できるかは、別の問題だとは思うのですが、保存と呼び起こしを受けの稽古の中で繰り返すことが上達への道と信じております。

初心者に教えるときは、「自分から受け身をとる」と教えますが、ある程度のクラスになると「自分から受け身をとるな」と教えます。
これは受け身の目的が、受動的から主体的に変わるからなのです。
初心者には、まずケガをしないための受け身の技術を教えます。それがある程度身についたら、合気感覚を身に着けるため、「力を抜いて相手にまかせる」と教えます。
この切り替えを教えている指導者が意外と少ないのではと思っています。

逆に、このようなことを教えてくれる指導者に巡り合えている人は、上達への道を着実に登っているといえると思います。

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