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スポーツ映画② ~実話~

今回も引き続きスポーツの映画のお話をさせて頂きます。前回は、1980年の冬期オリンピックを題材にした映画「ミラクル」をご紹介しました。今回は他のノンフィクションのスポーツ映画をいくつか紹介致します。

  まず最初の映画は「ルディ」(1993年/デヴィッド・アンスポー監督/トライスター映画)というアイビーリーグのアメリカンフットボールの映画があります。

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わかりやすく例えると、早慶戦に出場したい青年が一度諦めて就職するが、そこから何浪もして合格し、最終学年の最後の最後に一瞬だけど早慶戦に出れたという流れのアメフト編という感じの映画です。実話の映画の素晴らしいところは、映画の最後の方で実際のシーンの映像が流れることが多いことです。実際の映像を見るとどの作品も感動が倍増します。

  他の部員にバカにされていた主人公ルディが、そのひたむきな姿勢や、諦めない精神で、みんなから少しづつ認められていきます。そして最後のゲーム前日、レギュラーたちが起こしたある行動。感動します。この映画内でも多くの人がルディを励まします。たった27秒間だけですが夢の舞台にやっとやっと立つシーンは本当に感動です。是非ご覧になってください。

  次の映画も、アメリカンフットボールです。「タイタンズを忘れない」(2000年/ボアズ・イェーキン監督/ブエナ・ビスタ・ピクチャーズ)です。

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1971年、公民権運動によって、人種の壁を取り払われようになります。それまで、白人と黒人はそれぞれ別の学校に通っていましたが、しかし、この年から白人と黒人の学校が統合されます。そして、アメリカンフットボールチームも統合されます。最初は意味もなくお互いを憎しみ合う選手たちが、デンゼル・ワシントン演ずるブーン監督によってチームは変化を遂げていきます。やがてそれは、街中にも広がっていきます。今尚人種差別残っていますが、当時はその比ではない時代です。人種差別の愚かさを痛感させられます。そして、それは解消されるということも教えてくれます。

  次はバスケットボールの映画です。「コーチ・カーター」(2005年/トーマス・カーター監督/パラマウント映画)です。

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カーター監督役は、サミュエル・L・ジャクソンです。真の教育者とはこういうことを言うのかなと考えさせられます。カーター監督は、目先の勝った負けただけでなく、子供たちの将来を見据え、バスケットボールだけではダメだという考えの元、子供達を導いていきます。

  私も長年プロ野球の世界に在籍して、多くの選手たちを見てきました。そして、本当に多くの引退をしていく選手も見てきました。その中には、子供の頃から野球しかしてこなかった選手もいます。そんな選手はやはり引退をしてから、非常に苦労をしています。なので私も指導者として「野球バカ」ではいけないと思っています。

  私たちは、プロ野球の素晴らしさを子供たちに伝え、そして、「僕は将来プロ野球選手になるぞ!」と思ってもらえるようにする事と同時に、野球が終わった後の夢を語れる子供の育成が必要と考えています。例えば「僕は将来プロ野球選手になります!そして引退したら英語が好きなので、英語の先生になって中学か高校で指導者になりたいです!」のような。ですから社会や学校の規律、ルールを守る、約束を守る、そして学生の本分は勉強。そんな当たり前のことの重要性をこの映画は教えてくれます。

次は今紹介した「コーチ・カーター」と同じ映画監督トーマスカーター「コーチ・ラドスール〜無敵と呼ばれた男〜」(2014年/トーマス・カーター/トライスター・ピクチャーズ)という映画です。

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  1979年カルフォルニア州にあるボブ・ラドスール監督率いるデ・ラ・サール高校アメフト部は、151連勝ととてつもない記録を打ち立てます。しかし、様々な理由でチームは弱体化していきます。そしてまたチームは強くなっていきます。151連勝するようなチームを作り、そして、弱体化させ、また強いチームにする。これを1人の指導者がやってのけるのです。

  通常弱いチームを強くするストーリーは非常にたくさんありますが、最強のチームを作り上げてから、弱体化してしまい、そして、そこから再び強いチームにするというストーリーには、非常に興味が湧きます。

  強いチームが弱体化する時の大きな理由の一つとして、栄光があり過ぎて、今していることが常にベストと思い込み、過去の方法にこだわり過ぎ、新しい事が出来なくなっていく時に起こることが多いのです。さて、ラドスール監督はどのような指導をするのか。またやはり喫煙はダメということも教えてくれます。

  次もアメリカンフットボールのお話ですが、インヴィンシブル / INVINCIBLE(2006年/エリクソン・コア監督/ブエナビスタ)です。

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これも奇跡と言える物語です。1976年アメリカ、フィラデルフィアで、パートタイムの落ちぶれたバーテンダーだった30歳のヴィンス・パパーリは、周りの支えもあり、地元のNFLイーグルスの公開トライアウトを受け見事に合格します。そして最年長ルーキーの挑戦が始まります。

  次は、ボブスレーです。みなさんもよくご存知だと思いますが、「クールランニング」(1993年/ジョン・タートルトーブ監督/ブエナ・ビスタ・ピクチャーズ)です。

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1988年カルガリーで冬期オリンピックのお話です。冬期オリンピック史上初の常夏の南国ジャマイカが出場します。しかし予想外に大健闘を見せます。この作品は、コメディー風に仕上げられており、終始笑顔で見れます。

  これらの他にも実話映画として、ホームレス同然の黒人の青年を引き取り、しっかり教育も受けさせ、NFLのスター選手にまで育てる「しあわせの隠れ場所」(2009年/ジョン・リー・ハンコック監督/ワーナー・ブラザーズ)

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ラグビーによって国に希望を与え、人種を越えて国民を融和させる「インビクタス〜負けざる者たち〜」(2009年/クリント・イーストウッド監督/ワーナー・ブラザーズ)

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少年院の少年たちをスポーツで更生させようと苦戦するドヴィン・ジョンソン主演の「ギャングスターズ〜明日へのタッチダウン〜」(2006年/フィル・ジョアノー監督/コロンビア映画)

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はスクールウォーズを思い出します。1970年に飛行機事故で75名の選手、コーチを失った名門チームの復活を描いた「マーシャルの奇跡」(2006年/マックG監督/ワーナー・ブラザーズ)

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も感動します。また知的障害を持つ青年とアメフトの監督との物語「僕はラジオ」(2003年/マイク・トーリン監督/ソニー・ピクチャーズ)もお薦めです。

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  もっとご紹介したいのですが、キリがないのでこの辺りで。
あれっ?野球は?と思っている人がいらっしゃると思います。次回は野球の実話映画のみをご紹介します。また懲りずにお付き合い宜しくお願いします!


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