身近に起きたいくつかの飛び降り自殺

今だから話せる出来事を。

今住んでいるマンションに引っ越す原因になった事件があります。
住人の飛び降り自殺です。

ちょうど自分の上の階の住人です。
ただ本当に驚くのは、私の階には大きなベランダというか庭があり、上の階から飛び降りても、一度私のフロアに着地してしまうことです。
そこからさらに下へと飛び降りなければなりません。
かなり覚悟が必要な凄惨な自殺だと思います。

私の部屋には沢山の警察関係者が出入りし、事態が収集すると綺麗に撤収し、俺一人が取り残されました。

さらに驚いたのは翌日です。
献花も何もなく、ビルには多くの人が日常通り出入りしていました。
あんなにも自殺の形跡を綺麗さっぱり消し去ることができるこの世の中に驚きを隠せませんでした。

それ以来、部屋にいても落ち着かず、ましてや窓の外を眺めることもできず、慌てて今のマンションに引っ越すことになりました。

でも驚くのはここから先です。

先日事故物件検索サイト「大島てる」を久しぶりにチェックしたんです。
もちろん、引っ越しする際にはしっかり確認してありました。

なんと、今のマンションも事故物件になっている。

どうやら1年前に飛び降り自殺があったようで。
普通に住んで暮らしていても気がつかないほど、自殺の隠蔽というのはスマートなのか、と。

ねえ世の中の皆さん、俺の住んでる物件をわざわざ選んで飛び降り自殺するのやめてください。

さすがに二度目ともなると怖くもなんとも無いですが。

それにしても、自ら命を絶つという行為も、今の社会なら根絶できるような気がするのですが。
尊厳死を制度化するとか。
事前に兆候をAIが察知するとか。

意識に対する不老不死が現実のものとなれば、その意識を自ら停止させる仕組みも必要なはずで、これだけ身近に自殺が多いということは、そのような意識の継続の苦しさを、もしかしたら無意識に悟っている人たちがいるのかもしれない、と考えたりもします。

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