見出し画像

【事業家集団】自己投資までの流れと師匠の収入源

事業家集団、環境を辞め、時間がたつにつれて次第に関心が薄くなっていましたが、1/24に発刊された毎日新聞の記事を読んで現役環境民であった頃を色々と思い出しました。

辞めるときに師匠がストーカー行為を行い警察の方にご協力いただいたことは、振り返ってみると今までの人生の中で衝撃的な出来事です。

チームごとに雰囲気や文化の違いがあるとは思いますが、私がいたチームについて記載します。
内容がボリューミーになってしまったので、何回かに分けて投稿します。

①師匠が教える経営者になるための方法

まずはチームビルディングをすること

師匠に弟子入りをお願いする大半の方は、経営になることに憧れてやってきます。
長く繁栄する事業を作るために必要なのは、チームビルディングである、と教えられます。機能する組織、つまり自分から始まるチームを作り、そのチームで小売店や飲食店などの事業を運営します。チームは一緒に事業を拡張させるビジネスパートナーであり、顧客になるので、事業を立ち上げる前からすでにマーケットの確保がされており、うまくいく状態で事業を立ち上げるので、失敗のしようがない、と教えられます。

始めて教えてもらったときは、(従業員や顧客がいる状態で出店すれば、確かにうまくいきそうだ!なるほど!)と思いました。

友達を作り、勧誘すること

チームビルディングをするにあたって人脈が必要不可欠なため、多くの人と友達になるよう教えられます。
友達を作る際に、街コンや合コン、飲み会などは推奨されず街中で声をかけて友達を作ることをお勧めされました。

理由としては主に2つあります。
①コミュニケーション能力を磨くため
②お金をかけずにお金を生み出すため

コミュニケーション能力に関してはかなり鍛えられたと思います。
街中で歩いてる人に声をかけたら10秒以内に笑いをとれ、声をかける相手は見た目が良く、一人暮らしで土日休みの子が良い、と教えられていました。

一人暮らしの子はチームビルディングの勧誘へ、実家や公務員、学生はイベントを開催してそこに誘うよう言われます。

イベントは飲み会や合コン、といった類のもので師匠が所有している飲食店で行います。
飲み会を開催する理由として、将来、事業を立ち上げたときにリピーターのお客様を作る練習をするため、と教えられました。
毎週行われる飲み会に、リピーターとして何度も来てくれる友達を作ることが課題とされ、イベントを通して毎月支払う自己投資15万円分を稼ぐことが目標とされてました。
イベントでは友達同士が付き合ったり結婚したカップルも現れたので、感謝の連絡をもらうことが多く、個人的には好きでした。
しかしイベントに呼ぶ人数のノルマがあり、未達だと幹事が「会場補填金」として、罰金を払う仕組みでした。

3か月後から始まる自己投資15万円

毎週のセミナーに参加し、友達作りを行い、イベントで資金が稼げるように新しく入った方(新規、と呼んでいました)をサポートし続け、3か月たつと自己投資15万円の話を持ち出します。
(正確にはチームワーク(旧チームサイト)という名のオンラインサロンに登録して3か月たった後です。)

②自己投資15万円について

15万の商品を購入するための説明

弟子入りして3か月後、師匠のセレクトショップで扱っている【株式会社Be】の商品、15万円分を購入するように言われます。
初めてその話を聞く、新規の方は当然ですがほとんどが驚きます。
自己投資15万円をやる理由としては、次の通りに説明を受けました。

・ビジネスには先行投資が必要、投資と回収の感覚を身に付ける
・大きなお金の扱いになれる

また、このように説明も受けました。
「自分の直系列(弟子入りした自分の友達のこと)が、自己投資15万円をやると、商品の購入の時に使えるポイントとして10%還元されるので、9系列そろうとポイントだけで15万円分の消費を購入することができる。
15万円分の生活用品が無料で手に入るということは、月の月収が15万円上がったも同然」
この月収が上がったも同然、の説明の下りは全く理解できなかったのですが、師匠の言うことは理解できなくてもまずはやる様に教わっていたので、(そういうものなのかな)といったん飲み込んでやっていました。

しかし、私から始まるチームの子が初めて自己投資15万円の説明を受けたとき
「一晩考えてから答えを出したい」
と師匠に言うと、
「それは許さない。今ここで決めろ!二度とチャンスはやらない!」
と怒鳴り、怒りだしました。そして、
「おまえの普段のサポートが悪い、なぜ自己投資をする判断をしないのか、頭が悪すぎる」
と私が怒られました。(15万円は大金だし、一晩ぐらい考えたいと思うのは普通なのでは?)と思いましたが、考える間もなく罵声を浴びさせられて師匠に不信感を覚えました。
自己投資15万円をやる、という返事以外許さない雰囲気のなかチームの子は「自己投資やります」と答えました。

ただし、商品の購入はあくまでもお客さんとして買うこと、私たちと師匠の関係は「お店のオーナーと常連客」という立ち位置であること、師弟関係があるから買うわけではない、という認識をしっかり持つように何度も何度も言い聞かされました。

まずは固定費を下げる

会社員のお給与で毎月15万円の商品を購入し続けることは、大変なことです。継続的な購入をするために、メンバーとルームシェアをして固定費を下げ、環境内で利用されている携帯【W-phone】を使用することをお勧めされました。また引っ越す際には、環境がお勧めする電気会社、火災保険に加入することを推奨されます。
加入するメリットとしては固定費が下がる、と言われました。

携帯や電気、火災保険などチーム内でインフラを構築する狙いがあったそうで、各チームにノルマのようなものがある、と聞いたことがあります。
私も引っ越した際に、お勧めされた火災保険に加入しましたが、脱環と同時に退会しました。有名な火災保険会社の代理店を紹介され、担当者とメールでやり取りするときも「○○代理店」と記載があるのに、退会の書類を送る返信用の封筒が「S-Collection株式会社」と記載されていることには笑ってしまいました。
固定費が下がる、とお勧めされた携帯も月々の料金が8,000円前後です。ほかにもっと安いプランを扱う携帯会社がありますが、ほかを使いたいとはとても言えない雰囲気でした。

収入をあげる

自己投資15万円を毎月おこなうために、収入を上げるよう言われます。イベントで稼いでいる人もごく一部いましたが、会社が終わった後にバイトをしているメンバーが大半でした。
男性メンバーは飲食店や軽作業、女性メンバーはキャバクラなどで働いてる人が多く、睡眠も極端に少ない中で活動しています。
常に寝不足の状態のため、勤務先の会社で居眠りや遅刻が原因でクビになるメンバーも少なくはありませんでした。
しかし、そのようなことが起きても「ハードワークしているね!」と褒めるような文化がありました。
また、メンバー同士のお金の貸し借りもよくありました。仕事を休みすぎて収入がへったメンバーの家賃や携帯を、紹介者、もしくはリーダーが払うように師匠が指示を出していたこともありました。

借金が膨らみ、任意整理

多くのメンバーが消費者金融にお金を借りている状態でした。私も作れるだけのクレジットカードを作り限度額までお金を借りていましたが、カードの支払いがしきれず、任意整理行いました。
第三者から見たら、「15万円の自己投資を辞めたらよいのでは?」と思われるかもしれませんが、毎月の自己投資15万円が当たり前になり、自分の生活の中心が事業家集団になると、自己投資を辞める決断はなかなかできません。
自己投資をするのが難しいというメンバーに対して師匠は
「そしたら○○(とあるメンバーの名前)にお金を借りたら?メンバーから借りたら利子無料だよ」とアドバイスしたり、
親の体調が悪いので実家に帰って様子をみたい、自己投資ももう辞めたい、といったメンバーに対しては
「おまえはいつからそんなクズ野郎になったんだ!」と、怒鳴りながらめちゃくちゃ人格否定をするので、普段からその様子をみていると怖くてとても自己投資を辞めたい、とは言えませんでした。
また、自己投資を辞めることは恥ずかしいという意識もありました。
任意整理をして、自己投資が継続できる状態になるとホッとしたことを覚えています。
振り返ってみると、洗脳されすぎて正常な判断能力がなく、誰かに相談する発想すら思い浮かばない状態なので本当に怖いところだと思います。

③実際の師匠の収入は?

実店舗を持っても稼げてない

師匠は「俺は年収数千万ある」、とよく言っていましたが、収入源はずっと謎でした。
師匠が運営しているセレクトショップや飲食店の売り上げをみても、家賃や光熱費、雑費を引いたらほとんど残りません。セレクトショップではメンバーが店長として働いていましたが、その店長のお給与を賄える売り上げはとてもありませんでした。

実店舗で稼いでいる師匠がほかのチームにはいたかもしれません。
しかし、私がいたチームの師匠の実店舗の売り上げは予想をはるかに超えて低かったです。

いつこのチームを辞めようか迷っているある日、師匠が私に言いました。
「俺は自己投資用の商品を仕入れるために、株を数百万分切り崩したんだぞ!お前もリスク取れ!」
その時私は、(チームビルディングをしても稼げないんだなw)ということに気づきました。
師匠の収入は、自分のチームで自己投資15万円をやっている人数と、プロジェクトの内容によるそうです。
事業家集団環境では多くのプロジェクトが稼働しており、プロジェクトの内容、役職によって得られる収入が決まるそうです。

師匠の収入が事業家集団環境ありきの仕組みと、再現性のない株であることを知って、このまま続けても事業家集団環境、という枠内でやらないといけないことにがっかりしました。

この頃からだんだん、辞める意思が固まっていきました。

久々に書き出すと量が多くなってしまったので、いったんここで終わりにしたいと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
友人や恋人が事業家集団にはまってしまって、なんとかしたい、というツイートをよく見かけますので、お役に立てますと幸いです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?