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tAchiのドラフト探検記 【イクサラン:失われし洞窟】


はじめに


お世話になっております。はじめましての方ははじめまして。tAchi(タチ)です。
普段は主にパイオニアやエクスプローラーを遊んでいます。

今回の記事では、『イクサラン:失われし洞窟』からドラフトを始めたリミテッド初心者である私が、どのような過程を経たかについてまとめていきます。

これからドラフトを始めようとしている方や、ドラフトをやってみたいけど何をすればいいか分からないといった方の役に立てれば幸いです。


筆者について


はじめに、私のMTG遍歴について軽く紹介します。

私がMTGに出会ったのは『カラデシュ』でした。
大学1年目の頃、寮生活で門限が厳しかったため外に出歩く機会も少なかった私は、寮でできる娯楽として友人に誘われてMTGを始めました。

当時はフォーマットを意識することもなく、『カラデシュ』のパックからでたカードのみを使ってデッキを組んで、友人間でプレイしていました。
エネルギーデッキを使っていた記憶があります。

2年生になり、寮生活から一人暮らしになった私は、比較的忙しくなり、MTGからは離れるようになりました。

それからしばらく経ったある時、MTGアリーナの存在を知り、『灯争大戦』からMTGに復帰しました。
復帰後はずっと構築フォーマットでプレイしていて、リミテッドをプレイすることはほとんどありませんでした。

『機械兵団の進軍』からはオンライン上で他のMTGプレイヤーと交流する機会が多くなり、カードプレビューをDiscordで一緒に見る際はリミテッドでの評価についても触れる方が多く、その方々のお話を聞いているうちに、私もリミテッドをやってみたいと思うようになりました。

『エルドレインの森』でドラフトチケットが配られた時に、Discordで交流している方に教えてもらいながらプレイして、リミテッドの奥深さを実感しました。
そして、『イクサラン:失われし洞窟』リリースを機に本格的にドラフトをやるようになりました。


ドラフトを始めるにあたって


まず、ドラフトを始めるにあたって、プレイの前に、普段ドラフトをプレイしている人々が用いている「17Lands」というサイトの存在と、その使い方を教えていただきました。

「17Lands」の使い方については、鮫梨ジルさんの記事がとても参考になります。
その他にもアリーナでのドラフトに役立つ内容が詰まっているとても読み応えのある記事なので、ぜひご一読ください。


また、その他の初心者向けのドラフト記事も多く目を通しました。

例えば、はじめまどかさんの記事は、私のような、構築はある程度遊んだ経験があるがドラフトはやったことない、という層に向けて、かなり分かりやすく解説して下さっていました。


プレミア・ドラフト 『イクサラン:失われし洞窟』


いざ、ドラフトへ

ドラフトについての大まかな情報収集が完了した私は、早速『イクサラン:失われし洞窟』のドラフトを始めました。

最初に組んだデッキは「赤緑恐竜」でした。

結果は4−3、まずまずの結果でしたが、除去がうまくピックできずにクリーチャーばかりの構成になってしまいました。

構築と異なり、限られたカードプールの中で最大限パフォーマンスを発揮できるデッキを作り上げなければならないという、リミテッドの難しさを実感しました。

一方、構築では使われないようなカードにも光が当たるという、MTGを始めた当初のような楽しさを再び感じることもできました。


1回目の反省を活かし、次に組んだデッキは「黒緑落魄」でした。

最初は意識できなかった除去のピックを考え、最初にピックした〈煮えたぎる塔、アカワリ〉を強く使う構成になりました。

非常にバランスの良い構成となり、6-3という好成績を収めることができました。

良い戦績を記録することができたおかげで、ピックの際、なるべくこのデッキのようなバランスに近づけるという、1つの指標を設定することができるようになりました。
成功体験は人を成長させてくれますね。

その後は約一週間、1日に1回ほどのペースでドラフトをプレイし続けて、負け越すことなくゴールドまで到達することができました。


停滞、そして学び

ゴールドまで到達してまもなく、変化が訪れました。
それは、「思うようにピックができなくなった」ということでした。

それまで順調に進んできた私は、ゴールド到達直後から、2-3や1-3など、負け越すことが多くなりました。

例えば、「緑白バフ・アグロ」を目指そうとしたリストがこちらになります。

評価が高いとされるカードがなかなかピックできず、2-3という結果になってしまいました。

勝率が下がった要因として、新パックリリースから一週間経つ頃には、環境に対しての理解が進み、周りのピックの精度が上がってきた、ということが考えられます。

この頃まで、私は、初手にピックしたカードを強く使うことばかり意識してしまっていて、周りのピックの状況まで考えることができていませんでした。

また、ゴールド帯になって、自分のコンバットの質が周りと比べて低いということも感じました。
現在もまだコンバットに苦手意識があるので、これは今後の課題です。


とある日、「緑白」のデッキを目指してピックをしていた時、『イクサラン 失われし洞窟』で評価の高い、〈骨集めのドラコサウルス〉をピックできる機会がありました。

今までは最初に進んでいた色のカードのみをピックする方法でドラフトをやっていたのですが、タッチの練習になると思い、〈骨集めのドラコサウルス〉をピックして自分なりのタッチを実践してみました。

結果は4-3でしたが、折角ピックした〈骨集めのドラコサウルス〉を出せないといった状況が多くありました。

Xにてこの結果を投稿したところ、「色変えによって赤白に緑をタッチする形にした方が良かったかもしれない」という助言をいただき、色変えという選択肢について学ぶことができました。

その後、「最初の数ピックは選択肢を絞るためのピックで、周りの状況を考察しながら色を決めていく」という考え方ができるようになり、そのあたりから勝率も少しずつ上がってきました。


例えば、こちらは『イクサラン:失われし洞窟』で初めて7勝した「青白アーティファクト」ですが、卓内で赤緑が人気なのを察知できて、赤緑を避けて青や白の有用なカードを多くピック出来たのが勝因だったと考えています。

新しい考え方ができるようになったこともあってか、程なくしてプラチナまで到達することができました。


新しい気づき

プラチナまで進んだ私は、データが出揃ってきた「17Lands」の指標を見たり、ネット上の記事から情報収集をしたりしつつ、いつも通りドラフトをプレイしていました。

その最中、あることに気づきました。
それは、「卓内で誰も黒をやっていないという状況が多い」ということです。

『イクサラン:失われし洞窟』のドラフトでの黒のカードの評価は低いので、ピックされにくい傾向にありました。

このことに気づいた私は、逆に積極的に黒をピックする方が安定感のあるデッキが組めると思い、その戦略を試してみることにしました。

人気の色で限られたカードを奪い合うよりも、不人気の色で選択肢を多く取った方が強いのではないかという考え方です。

実際、黒系の有用なカードを多くピックできる機会が多くなり、安定感のあるデッキ構築ができました。


こちらは7勝できた「青黒落魄」になります。

序盤は接死で地上を止めつつ飛行で殴りながら墓地を溜め、終盤は大型クリーチャーでフィニッシュするという戦略が取れるデッキになりました。

色変えの意識によって卓内の状況を処理できるようになった結果、「黒を狙う」という選択肢に辿り着くことができたと感じています。

不人気の黒をあえて積極的にピックするという戦略がうまく噛み合ったおかげで、ドラフトを始めた時に設定していた、「プラチナで勝ち越してダイヤに到達する」という目標を達成できました。

ダイヤ到達後はミシックを目標にプレイしていたのですが、なかなか勝ち越すことができず『イクサラン 失われし洞窟』最初のシーズンはミシック到達は叶いませんでした。
今後の目標として頑張っていきたいです。


ドラフトから得たもの


1ヶ月間ドラフトをして、実感したことがあります。
それは、「デッキ全体を見渡せるようになった」ということです。

構築フォーマットでは単体でカードパワーが高いカードのみで構成されたデッキや、デッキそのものをコンボに寄せたデッキを作ることが可能です。

一方リミテッドでは、レアリティがアンコモン以下のカードがメインとなるため、カード間の小さいシナジーが重要になります。

以前の私は、一枚で多くの役割を持てるカードばかりを好む傾向があり、デッキ構築の際に、カードを「点」で見ていました。

リミテッドを始めてからは、以前と比べてデッキ内のカード間の細かい相互作用を見ることができるようになり、デッキ全体を「面」として捉えられるようになりました。

この考え方によって、デッキ内の強いカードを十二分に活かせる機会が多くなるデッキ構築ができるようになった気がします。


まとめ


本記事では、『イクサラン:失われし洞窟』からドラフトを始めた私が、どのように取り組んだかをまとめてみました。

今後も継続してドラフトに取り組みつつ、機会があればシールドにも挑戦してみたいと考えています。

リミテッドを始めたおかげで、新セットを今まで以上に楽しむことができ、MTGの楽しさを再認識することができました。

リミテッドを始めるか悩んでいる方は、ぜひ一度飛び込んでみることをオススメします。

ではまた!


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