ヴェルサイユリゾートファームにもの申す 自殺願望は無いが反論させていただく。

ここでのコメントを見て感じたことを私なりにまとめてみました。


1.まず、私たちが言う「馬を止めろ」とは、柵と馬の間に入って馬を止めることじゃない。柵の外からでいい。そして、もし止まらなくても進路を変えてそのままラチ沿いの蹄跡を走ってくれたらいい。要するに牧柵へ直接突っ込ませたくない訳だ。普通の馬なら避けるし止まるだろう。ただ、世の中は広い。競馬でもたまに見るだろう。ラチを飛び越えようとしてみたりする馬の存在を。そういった存在の馬が居ることを忘れてはいけない。
2.引退直後の競走馬で、種牡馬入り予定。そして気性面に難しい所があると申し送りがあったのなら、取り扱いには細心の注意を払わなければいけない。そして、移動してきて直後、ここがまだどんな場所か馬が分かっていない状態だろうと推測される状態で、広い放牧地に離せば馬はテンションが上がって走り回ることくらい容易に想像できる。むしろこれが想像できなかったら馬やってるの?という話になる。それはお母さんの生産牧場を手伝った時にでも分かるはずだ。
具体的な対策として、落ち着くまで広い放牧地には離さないことや、飼い葉に落ち着きが出るとされるサプリメントを混ぜて与えること。経口投与タイプもある。また、放牧前に調馬索(ロンジング)で馬をある程度動かすことなど、やれることはそれなりにある。事故は起こってから対処するのではなく、起こる前に対処するのが当たり前の話で、実際にそれは出来ただろう。なぜやらないか?それは君たちの見通しが甘いから。それはすなわち、馬を知らないからに尽きる。
3.全員に好かれなくていい。応援してくれる人を大事にして情報を発信する。この姿勢は否定しないし、ご随意にどうぞ。ですが「どうやったって批判的な意見が出てくる」と言うのは違います。
例えば、タニノギムレットが牧柵を折る。普通の感覚なら1回、2回やれば牧柵の材質変更を検討し、折れにくい牧柵に変更することを検討したりするものですが「折れている方が安全である」と思考停止状態になってしまっていることについて批判するのです。そして、折った牧柵で商売することを思い付いたとしても、そもそもの話として折らせないような材質に変更すればいい。それが馬を管理する上での当たり前であると私は思っています。何らかの対策を早急に取り、再度同じことが起きないようにする。これをせずに商品化するという姿勢を批判している訳です。馬のことを考えず、カネ儲けのことを一番に考えているだろうというのもそこから来ています。
4.ばんえい競馬の騎手が能検で馬の顔を蹴った事件で各動物愛護団体が非難する声明文を連名で発表したのは、昨年の話だったと記憶しています。非難した動物愛護団体は、全て犬や猫の愛護団体でした。馬のことを知っているかと言われたら疑問符でしょう。今回の件で批判しているのは、大半が軽種馬産業に従事している人たちです。要するに、馬のことをある程度は現場で知っている人たち。そういう人たちが批判しているという現実に、しっかりと向き合わなければならない。回りには調べればすぐ牧場名が出てくるようなアカウントで批判している方も大勢見受けられる。各々立場があり、そして今はサマーセールの時期。ここで変に話題になりTwitterが炎上すれば、ここの馬を買うの辞めとこう。となる可能性があるかもしれない。それを気にせず批判している人が居る、これが現実だ。

最後に
馬で飯を食べているならば、馬のことを理解して学び続ける姿勢が大切だと感じている。それを放棄して、映えればいい。とでも思っているのであれば、それは間違っている。
TwitterやYahoo!ニュースのコメント欄が世論だとは思わないが、明らかに間違って伝わる。

これはいつか忘れたが、高知競馬場で起こった、返し馬で騎手が落馬、放馬した馬を厩務員が総出で止めに行く姿。一切関係のない他厩舎の厩務員まで、止めに行く。止まらないだろうとある程度は分かっていたとしても、やれることはやる。これが馬で飯を食う人間の考えること。私はそう思っている。自殺願望は今のところ無いが、単純な話として馬を一番に考えていれば防げただろうという話で、止められるはずだとド素人が言ってる訳じゃない。そして、対策は取りました。と話題になってから後出しの報告は必要ない。即座にこんな対応を取りましたと呟くならまだ分かるが、そうじゃない。普通ならそういう状況にならないだろうと対策をしてから放牧する。そういうところです。まず、馬を大切に扱うところからスタートしてみればいい。

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