見出し画像

成人式に行ったら親友を1人失った話

心の整理がやっとついたので、成人式の日に体験した最悪の出来事の話をします。

私事ですが去年ようやく二十歳の誕生日を迎え、1月8日に成人式へ行ってきました。

自慢ではありませんが、私の住んでいる地域の小学校・中学校のレベルは高くありません。成人式の会場は少し大きめのホールで、他の中学校に通っていた人たちと一緒に行われたのですが、終始騒がしく有名人や市長のビデオメッセージはほとんど聞き取れませんでした。今思えば暴れる人がいなかっただけマシでした。

私は同級生に会うために成人式へ行ったのですが、あまりにも多くの人が集まっていたため、会場の中では同級生と会うことはできませんでした。式が終わった後に会場の外でなんとか友人と会うことのできた私は、お互いに今何をやっているかなどを話しあい、昔話に花を咲かせ、久しぶりの再会を喜び合いました。

何人かの友人と同じような話をした後に、特に仲の良かった友人とカラオケに行くことになりました。その道中に私は、同窓会のことについて聞きました。というのも私は当時スマホを持っていなかったので、友人たちの連絡先を知らなかったのです。そのため同窓会のことについては当日に聞くしかありませんでした。

もし同窓会の予定があれば飛び入りで参加させてもらおうと思い、思い切って聞いてみると「あるよ」との返答。私は参加する気満々で「じゃあ俺も行っていい?」と聞くと「ん〜、それはちょっと難しいかも」と意外な返答が。

友人の話によれば同窓会は会場を借りて行われるらしく、メンバーも予め決まっているとのこと。なので、当日に飛び入りで参加するのは厳しそうな感じでした。私はしつこく「1人ぐらいなんとかねじ込まれへん?」「キャンセルする人もいるんじゃない?」と食い下がりましたが、結局参加することはできませんでした。

しかしおそらく二次会が行われるはずなので、そこだったら参加してもいいかと聞くと、友人は「それならいいよ」と言ってくれました。

話が終わってカラオケも楽しんだ後、同窓会の予定を控えていた友達と私は、一度別れることになりました。そのとき「会場の場所は後でLINEで送る」と言われました。実は友人とは高校時代にたまたま再会し、そのときに連絡先を交換していたのです。なので私もその提案に賛成しました。

そして同窓会が終わる時間に間に合うように、一度帰って準備をした後、私は家を出て電車に乗りました。友人は同窓会の会場は梅田にあると言っていたので、とりあえず梅田駅に向かいました(けっこう遠い)。

もう着こうかという時になって、私は自分が重大なミスをしているのに気がつきました。確かに私と友人は高校生の頃連絡先を交換していたのですが、その後訳合って連絡先を変更したので、友人と連絡することができなかったのです。

どうしようかと思案した末、成人式で別の友人と連絡先を交換したことを思い出しました。そしてその友人に頼んで、私の電話番号を送ってもらいました。ミスに気がつき、友人に電話番号を伝えてもらったのが大体19時40分頃でした。同窓会が終わるのは20時と聞いていたので、なんとか間に合うだろうと思い、とりあえず駅で友人からの連絡を待つことにしました。

しかし20時になっても、30分になっても、45分になっても連絡が来ません。電話番号を送ってもらった友達にどうなっているか聞いてみると、既読はついているが返信はないと返ってきました。とうとう21時になり、痺れを切らした私が電車に乗ろうとしたところで、携帯から着信音がしました。電車からおり、電話に出てみると友人の声がしました。

電話口で彼は、「20時までの予定だった同窓会がなんだかんだあって21時まで長引き、そのせいで連絡ができなかった」と言いました。寒い中1時間以上も待たされ、やっとかかってきた電話でカスみたいな言い訳を聞かされるとは思いませんでした。私は流石にキレて、「長引いても普通連絡はするやろ」「酒飲んで忘れとっただけとちゃうんかい「お前絶対社会でやっていかれへんぞ」(友人は専門学校に通っており、面接の時期だった)と少々キツめの言葉を投げかけました。

反論できない友人はただただ謝っていましたが、酔っ払ってヘラヘラしていたのが余計に私のイライラを加速させました。それでもなんとか心を落ち着け、二次会についてのことを聞くと、「二次会は地元で行われるみたい」と返ってきました。

ここまで来て結局地元でやるのかよと思いましたが、すぐ向かうとのことだったので、とりあえず会場に行くのは諦めて地元へ先に戻ることにしました。そして地元へ向かう電車に乗っていると、3駅ほど過ぎたところでまた友人から電話がかかってきました。

仕方なく降りて電話に出ると、「追加のメンバーを誘ってるからちょっと遅れるかも」とのたまいやがりました。最初電話に出たときに、(一度1時間以上連絡が遅れたので)今度こそ時間を守るようにと何度も念押ししていたので、この返答には呆れ返りました。

湧き出る感情をぐっと我慢して、もし長引くのであればギリギリ戻って合流できるのではと考えた私は、「いま谷町四丁目(梅田から3駅離れた場所)におるんやけど、どうしよ」と聞きました。すると友人は少し驚いた様子で、「それやったらいま近くにおるから、こっち来てや!」と言いました。

友人が会場の名前を教えてくれたので、電話を切ったあとその場所をGoogle mapで調べ、向かうことにしました。検索した結果、大阪城の中に会場があることがわかりました。そんなに遠くなかったので、私はとりあえず会場に向かって歩きました。

会場に向かっている途中にふと、ある疑問が私の頭をよぎりました、「あれ、あいつ会場の場所梅田って言ってなかったっけ?」。そんなことを考えながら歩いてると、友人からまた電話がかかってきました。

「そろそろ着くと思うよ」と私が言うと、友人は「いやそのことなんやけど、なんか結局この近くで二次会やろうってことになって、今その場所にみんなで移動してんねん」と少し慌てている様子で、私に二次会の場所が変わったことを伝えてきました。

それを聞いて何かのスイッチが入った私は、「戻れ」と言いました。ここからはもう止まりません。「人がそこ向かうって言ってんのに、勝手に移動するのはおかしいやろ」「みんなわかってんねやろ?俺が来ることは」「じゃあ俺置いて行くのおかしいやろ」「戻られへんってなんやねん、常識あったら普通戻るやろ」「お前ら俺のこと舐めとるな、そうとしか思われへんわ」「そんな舐められとったら俺いかれへんわ、わかるよな?どんな顔していったらええねん」「とりあえずもう行かへんから、それだけ言っといて」怒涛の正論で、友人を責め立てました。

友人は「わかった」「マジですまんことしたな」「また一緒に飲みにいこや」とか言っていたと思いますが、それに対して適当な返事をして、私は電話を切りました。切った後も「ほんまに一緒に遊びたいからさ、また連絡してな」というメッセージが来ましたが、ふざけんなと思い、すぐに着信拒否してメッセージも削除しました。


これが事の顛末です。もし私が連絡先を変えておらず、元友人とスムーズに連絡ができていたのなら、私のことを舐め腐ったメンバーと無駄金を払って飲まなければならなかったと考えると、これでよかったのかもしれません。しかし友人を失い、成人式の思い出が最悪になってしまった私のショックはかなり大きいです。

当時の状況を思い返すと、元友人も他のメンバーも、悪気があって私のことを置いていったわけではないと思います。同窓会で酒を飲み、酩酊状態で粗雑に行動した結果、このようなことになったのでしょう。

しかし悪気があったにしろ無かったにしろ、このようなひどい行動を取った人たちとは縁を切る以外ありません。二次会のメンバーの中には別の友人もいましたが、彼らも同罪です。

思い返してみると、前々から決まっていた同窓会の会場を大幅に間違えたり、LINEを見たのにも関わらず連絡をしなかったり、私や他のメンバーとのコミュニケーションが全くうまくいっていなかった事を考えると、彼は相当な社会不適合者だったのでしょう。

「お酒のせいで判断が狂ってしまった」と言いたいところですが、シラフの時点で場所を間違えているので、擁護しようがありません。私はそれとなく何度か彼に確認しましたが、その度に梅田と答えていました。


最後に、今回のことから学んだ教訓を書きます。特に今年成人されたみなさんは、ぜひとも参考にしてください。

「お酒の失敗は一生の失敗」
成人になりたてで、自分の許容量や限界を知らない人は、ついつい多く飲んでしまいがちです(私もそうでした)。家で飲んだり家族と飲んだりする分にはまだ大丈夫ですが、これが外や家族以外の人となると話は別です。思わぬ迷惑をかけてしまったり、今回のように友人を失うことだってあります。自分の許容量が理解できればそれが一番良いですが、わからないうちは一杯だけ、もしくは少なめにしておきましょう。

「親しき仲にも礼儀あり」
いくら親しい友人とはいえど、他人であることには変わりはありません。もちろん思い切り楽しむのは結構ですが、最低限マナーは守るようにしましょう。たとえ親友であったとしても、間違った情報を繰り返し伝えていると、信用は落ちます。しっかり確認して、できるだけ迷惑はかけないようにするべきです。


最後にもう一つ、元友人と絶交した後に勢いでかけた私の電話に出て、愚痴を聞いてくれた高校時代からの友人に感謝したいと思います。元友人たちと比べるわけではありませんが、彼は優れた人格者で私の数少ない親友です。今回のことで改めて、良い友人を持つことの大切さを知ることができました。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?