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[#PMの基本 連載秘話] トライアングルではない、PMが持つべきスキル

こんにちは、Tablyの小城(@ozyozyo) です。

本日、ProductZine連載の第7回目として、プロダクトマネージャーが持つべきスキルについての記事を出しました。

▼▼ プロダクトマネージャーに必要な能力とは何か? スキルセットの全体像を解説 ▼▼▼
https://codezine.jp/article/detail/12550

プロダクトマネージャーのスキルセットといえば、米国のDoubleLoop社の創業者CEOであるDan Schmidt氏が提唱しているプロダクトマネジメントトライアングルや、「Business, Technology、User Experienceの交差領域である」という表現が一般的です。

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これらはまさにプロダクトマネージャーのスキルとして必要なものである、と考える一方で、プロダクトマネージャーのスキルセットについて別の表現とすることにしました。

それが、この木です。

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どうして新しく言語化をしたのか?

プロダクトマネジメントトライアングル

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まず、プロダクトマネジメントトライアングルは、その組織の構成ごとに、プロダクトマネージャーの役割を定義するのにはとても良いモデルです。

このモデルでは、空白領域になっている箇所をプロダクトチームの職種で埋め、複数の職種が介在することになった領域をまとめ上げることがプロダクトマネージャーの役割であると言われています。

そのため、プロダクトマネージャーがこの三角形のどこをとっても、その役割を担えることを目指す図ではないために、プロダクトマネージャーのスキルセットを表すには別の言語化が必要でした。

Business, Technology, UserExperience

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© 2011 Martin Eriksson. Re-use with appropriate attribution.

こちらの図も、プロダクトマネージャーが何をする人であるのかを表すのに、とても分かりやすい図解です。

特に、この3領域の中でどれか一つに長けていなければならない、というのも最もだと考えます。

しかし、この図も、プロダクトマネージャーの仕事や役割を表すものであって、プロダクトマネージャーのスキルセットを表すものではありませんでした。

そして生まれた、木の概念について

プロダクトマネージャーに必要なスキルについて言語化を試みているブログは本当にたくさんありました。

大げさではなく、世界中から様々な人や組織が提唱しているプロダクトマネージャーのスキル定義を集めました。

それを元に、#PMの基本 執筆者の3人で議論を重ねて作り上げたのがこの木です。

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\壮大な枕詞の後にお見せするのが恥ずかしくなるような可愛らしい木/

この木の詳細な説明については、ぜひこちらの記事をご確認ください。

▼▼ プロダクトマネージャーに必要な能力とは何か? スキルセットの全体像を解説 ▼▼▼
https://codezine.jp/article/detail/12550

ちなみに、記事にはまだ書いていないのですが、この3+1のスキルがあると、きれいな仮説の実がなります。

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この木に込めた想い

プロダクトマネジメントとはビジネス職であり、プロダクトのビジネス価値を最大化することが目的です。投資収益率を最大化し、ビジネスゴールを達成するために、プロダクトを最適化しなければいけません。

そのために、プロダクトマネージャーは何を開発するかを決めるだけでなく、どうやって開発するかについても知らなければならず、テクノロジースタックを理解し、適切な技術選定や方針決定にも関わらなければいけません。

それだけではなく、プロダクトマネージャーの発言はユーザーの声そのものでなければならず、ユーザーに届ける価値についても情熱を持たなければいけません。そのために、プロダクトをテストし、ユーザーと対話し、フィードバックを直接入手する必要しなければなりません。

つまり、プロダクトマネージャーはスーパーマンなのです。しかし、スーパーマンでなければプロダクトマネージャーになれないというのは誤りです。

プロダクトを成功させたいという熱意とチームがあるなら、もうプロダクトマネージャーです。ほとんどのプロダクトマネージャーは多くて2種類の枝葉しか生えていないのではないでしょうか。そこに、どんな枝を伸ばし、葉を生い茂らせるのか、どんな木として成長していくのはあなた次第です。

一人前のプロダクトマネージャーとしては、強い幹を支えることと、3種類の枝葉が一定量生育していることが必要です。しかし、プロダクトマネージャーは人と同じ型にはまったスキルだけではなく、一人前を超えていかなければ、新しいイノベーションは生まれません。例えば、技術に強いプロダクトマネージャーでなければ、ロボットやAIを活用したプロダクトを成功させることはできないでしょう。

そのために、すべてのマス目を埋めていくようなモチーフではなく、どんどんと大きく成長することができる、木のモチーフを採択しました。

これからの時間や経験をつかって、PMとして、どこを成長していくのかを考えるときに、ぜひ頭の中にこの木のモチーフを思い浮かべてもらえたら、嬉しく思います。

以上です。


こちらのプロダクトマネージャーのスキルセットについても、ぜひご意見をいただけますと嬉しいです。
「英語になっているスキル名にこんな日本語をつけるのはどうでしょうか?」だとか、「こんなスキルは必要ありませんか?」など、忌憚のないご意見を #PMの基本 までお待ちしております。

#PMの基本とは?
弊社代表の及川卓也と、Udemyのプロダクトマネジメント研修で大人気の曽根原春樹氏と私小城の3人で「PMの基本についての書籍」を執筆しており、みなさんの意見を反映させて頂きながらよい書籍を作り上げるべく、書籍の一部をProductZineで先出し連載をしています。
こちらの連載へのご意見を #PMの基本 でお待ちしております。
詳細はこちら: https://codezine.jp/article/detail/12192