試合では、下手なのを反省するのではなく、下手なのに上手くやろうとしたことを反省しましょう。│『韓非子』を卓球にフル活用しよう!④
二柄 第七
言うことは大きいくせに実際の業績は小さいという者は処罰するが、これは業績があがらないことを罰するのではない。実際の業績が進言したことばと一致しないことを罰するのである。
試合でミスをしたときの反省の仕方は2種類あります。
「ミスをしたことを反省する」
「ミスをするようなことをやってしまったことを反省する」
の2種類です。
例えば、甘いボールに対してスマッシュミスをしてしまったときは、ミスをしたことを反省して、
「もっと丁寧にスマッシュを打つ」
「コースを狙い過ぎずにスマッシュを打つ」
という意識付けをします。
例えば、甘くないボールに対してスマッシュミスをしてしまったときは、ミスをするようなことをやってしまったことを反省して、
「スマッシュはせずにしっかり繋ぐ」
という意識付けをします。
また、両方の反省をする必要がある場合もあります。
例えば、甘いボールが来たけど、打点を落としてしまい、それをスマッシュミスしてしまった場合、
ミスをしたことを反省して、
「高い打点でスマッシュを打つ」
という意識付けをするとともに、
ミスをするようなことをやってしまったことを反省して、
「打点が落ちてしまったら、無理はせずに丁寧に繋ぐ」
という意識付けもします。
このような、両方の反省が必要なときに、ミスをしたことだけを反省しても、上手く行くようにはなりません。
「高い打点でスマッシュを打つ」
とだけ意識付けしたところで、試合で何もかも思い通りに行くなんてことはあり得ないので、打点が落ちてしまうことは絶対に起こります。
そこで、
「打点が落ちてしまったら、無理はせずに丁寧に繋ぐ」
という引き出しを持っていなければ、打点が落ちてもスマッシュを打ち、ミスをしてしまいます。
打点が落ちてしまったことを受け入れて、スマッシュを諦めることも必要なのです。
試合では、自分の思い通りにならないことがたくさん起こります。
ミスをしたことを反省するだけでは、そんな不測の事態には対応できません。
あらゆるピンチに対処できるようになるためには、ミスをするようなことをやってしまったことを反省することこそが必要になるのです。
③自分の感覚を過信しないようにしましょう。
⑤必要なのは、「回転を見極めること」以前に、「見極めた上でどう打つか」を知ることです。
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