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令和の高槗是清

青山通りを薬研坂へ歩いていると「高橋是清記念公園」とあり、何となく気になったので少し寄り道しました。雨の公園の奥にひっそり彼の銅像がありました。なんでもこの公園は彼の邸宅だったそうです。

日本では2.26事件で暗殺された悲運の大蔵大臣として有名ですが、1930年前後の大恐慌後の日本を救った大蔵大臣としては余り知られてないようです。
積極財政と低金利金融政策で国難を救った人物としてアメリカの経済学者の間では高く評価されている人物です。

今回のコロナショックと同様、当時、日本でも銀行倒産、取り付け騒ぎと、時の内閣が総辞職するほどの大恐慌だったそうです。
ここで駆り出されたのが彼、暗殺される少し前ということですから80歳手前での再登場ということです。
彼はもともと緊縮財政論者だったそうですが、この時は大胆に、刷れるだけのお札を刷って銀行の窓口に配り、国民の金融不安を取り除き、続いてモラトリアム法案を成立させ、この危機を乗り越えました。わずか42日間の在任で日本の大ピンチを救いました。その後日本は7%を越える経済成長を実現しました。

さてマクロ的に今の日本はどうなってるのでしょう。

GDPは消費税影響で19年10~12月前年比年率🔺7%、コロナ影響で20年1~3月🔺3%、4~6月では🔺20~25%と予測されています。GDP500兆円として🔺25%の減少で推移すると🔺125兆円の経済損失となります。経済崩壊に至る致命的な数値です。

これに対して補正予算は真水で第一次26兆、第二次32兆の合計58兆円でしかなく、これでは日本経済は再生とはほど遠い政策です。

追加予算、融資の棚上げによる真水等、打てる手は全部打つという令和の「高椅是清」は出ないものかと銅像を見ながら考えさせられました。

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