正しいインストラクション練習法
以前こんな生徒さんが居ました。
「こないだ電車の隣の席に座っていた人がヨガの本と単語帳を持っていて、チラっと見たら、その単語帳を使ってアーサナの名前を暗記していました。私たちもやった方がいいですか?」
とのこと。
僕は「やらなくていい」と回答しました。
ヨガは暗記する類の学問ではありませんし
アーサナの名前というのは
どこかの誰かが後から付けた
うわべのインフォメーションに過ぎないので
それを暗記するために
時間と労力を費やす必要はありません。
このうわべのインフォメーションを
暗記するというと学習法は
インプットが端的過ぎて
アウトプットするタイミングが限定されてしまうのです。
これはインストラクションの練習法も一緒です。
正しいインストラクション練習法
例えば
アーサナのインストラクションを練習するとき
とあるヨガスクールでは
「セリフ」を暗記するそうです。
「右足を後ろに引いて~つま先は45度に向けます」
「前の膝を90度に曲げて~両手を広げます」
「ヴィーラバドラーサナⅡ~視線を正面に向けましょう~」
みたいな感じで。
たしかにこんな感じで
他のポーズも何種類か暗記して
組み立てていけば
ヨガレッスンっぽくはなります。
しかし
このようにセリフを覚えるという練習法は
とてもコスパが悪いです。
なぜなら
一つの暗記に対して
一つのアーサナしか指導できないからです。
インプットが端的過ぎて
アウトプットのタイミングが限定される
というのはこういう事なのです。
暗記さえしてしまえば
ヨガレッスンが出来る!といったように
目先の結果を急ぐと
無駄とまでは言いませんが
効率の悪いヨガの練習になってしまいます。
抽象化する
インストラクションの練習は
暗記することではなく
抽象化することが重要です。
まずインストラクションを3つのフェーズに抽象化します。
①型をシンプルに伝える
↓
②安全面を伝える
↓
③意識を向けるポイントを伝える
このように
大枠のルールだけを決めて
そこからインストラクター自身が
伝えなきゃいけないことを考えて
それを実践します。
そして
フィードバックを受けて
更にブラッシュアップしていく
という流れを積んでいきます。
このような練習法の何がいいのかというと
1つのポーズだけに限定されないことです。
先ほどの「セリフの暗記」は
一つのアーサナのセリフをインプットしたら
そのアーサナでしか使えませんでした。
しかし
インストラクションを抽象化して
大枠のルールを覚えて練習していくと
このルールはどのアーサナにでも当てはめて
使用することが出来ます。
以上
ヨガインストラクターを目指す皆さんの
参考になっていたらうれしいです。
おわり
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