タンゴバンドのピアノとは?

長年休んでいたピアノを再開して4年ほどが経過。今後も楽しくピアノとの付き合いを続けていけそうな感じ。弾きたい曲のリストは長くなっていく一方だ。

ずっとクラシックのピアノをやってきたので、基本的に今後もクラシックがメインとなるだろう。合奏とか連弾とかも機会があればやりたいな…とは思っている。一方、クラシック以外の曲も大好きで、ロックやジャズの曲を聴いていてもピアノが気になる自分は、他のジャンルにも挑戦してみたい気持ちがある。

なんてぼんやり思っていたら、父が突然「タンゴのバンドでピアノやってみない?」と言い出した。

父は学生時代にタンゴのバンドに入っていた。当時は学生バンド全盛期、ハワイアンだのジャズだのタンゴだののバンドがあって、企業のパーティなどに呼ばれて演奏するとけっこうギャラがもらえたそうだ。学生バンド合戦なんてのもあって、このバンドは優勝したこともあるらしい。大橋巨泉とかタモリとかは、学生時代にこうしたバンドのMCで活躍したとか。

卒業後はみな仕事で忙しくバンドどころじゃなかったが、定年後にはまたときどき集まって演奏したりしている。ただし、メンバーがもうとにかく高齢で…数年前のコンサートには私も聞きに行ったが、その準備の過程でもメンバーが入院したり、亡くなったり…と、本番にこぎつけたのが奇跡的な感じであった。

続けたい気持ちはあるものの、このままでは先細りになってしまうため、新メンバーを募っているらしい。特にピアノはバンドの要であるのに一人しかおらず、私が聞きに行った時も80代の瘦躯のおじいさまがほぼ出ずっぱりで弾いておられた。そんなこともあって、手近なところで自分に声がかかったのであろう。

子どものころから、父が家でいつもタンゴをかけていたので耳馴染みはあるものの、よく知っているとはいえない。そもそも、タンゴのピアノってどんな感じなのか?コード譜だけで適当に弾けとか言われたら無理なのだが?

私「タンゴのピアノってちゃんと楽譜あるの?弾くべき音符が全部書いてある?」

父「あるよ。同じパターンのリズム伴奏が続くときにはコードで書いてあることもあるけど、Kindle本に100円くらいでコードの入門書があるので大丈夫」

私「指揮者不在だけど、合わせるときのコツは?」

父「リズムを刻んでいるのがベースとピアノだから、だいたいみんなベースとピアノに合わせて弾いておけばなんとんかなる」

そうか、タンゴバンドにはドラムがいないのだな。ピアノ、責任重大ではないか…ともあれ、練習を見学させてもらうことにした。

続く。

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