始まりもしなかった夏は終わりもしない

8月が、夏が、終わろうとしている。

今年はあまり夏っぽいものたちにあいに行けなかった。

じりじりと照りつける太陽の下での海水浴も

蝉の声が響く山の中でのバーベキューも

屋台の呼び込みの声に囲まれるお祭りも

みんなどこかに追いやられてしまった。

なかでも地元のお祭りは、「これがなきゃ夏は始まらない！」と言ってもいいくらい、私にとっては夏そのものだ。

今年は案の定中止になってしまった。
まぁ、仕方がないのだけれど。

着てるだけで楽しくなっちゃうはっぴにも

全然言うことを聞かない生意気な子どもたちにも

大好きなお囃子の音にも

あえなかったのは、

ちょっと、いや、とても寂しい。

東京に出て来て10年近く、お祭りのときだけは欠かさず帰っていたのに。

まぁでも逆に、ほんとに大好きなんだなぁって知る良い機会にもなった気がする。

なかったのは悲しいけれど、次はもっと、目一杯、思いっきり楽しもう、ってそうも思えた。

いつになるか分からないけれど、早く次のお祭りがきてほしいなぁ。

さてさて今日はこの辺で。

始まりもしなかったんだから、終わりを寂しがるのも次にとっておこう。