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100冊の本を読んで固定観念の塊だったと気付いた話。

「読書」という言葉は、私にとってどこか遠い星の言葉のように感じていた。生まれてから34年間、全く無縁だった。

「読書はした方が良い」。よく言われる言葉だが自分には関係のない言葉だと感じていた。

読書を始める前は、本当に文章を読めないと思い込んでいた。「読みたくない」ではなく「読めない」。

だから「読書をする」ということは頭の片隅にも無かった。

それが2022年、34歳になって急に本を読みだした。

この↑の記事は本を読みだしてすぐに書いた記事。

この時から1年で100冊ほどの本を読んだ。1年前の自分が、今の自分を見たら驚くと思うほどに自分が変わったように思う。

変わったと言っても、本を読んだことで「知識が増えた」とか「ノウハウが身についた」という類のものではない。

自分の土台であったものが「完全に入れ替わった」という感じだ。

固定観念の塊だった

読書を始める前に、無意識によく使っていた言葉がある。「あたりまえ」や「普通は〜」、「絶対〜でしょ」など。

例を挙げると、
「ソフトバンクはパ・リーグだよ。あたりまえじゃん。」
「普通、からあげにはビールでしょ」
「絶対こっちの道のほうが近道だよ」
こんな感じ。

物ごとを勝手に決めつけていたのだと思う。いま考えると非常に恐ろしいことなのだが、この言葉遣いは無意識で、自分の考えや知識はほとんど間違っていないだろうと思っていた。

それは、なぜか。

「考える習慣が無かった」からだと思う。誰かが言ったこと、テレビやニュースか周りの人か、それを勝手に判断し、勝手に結論を出す。そんな思考だった。

「だって仕事もしてるし、ニュースも見てるし、普通に暮らしていけているのだから大丈夫でしょ?」

こんな具合だ。

本を読むとその考えがまるっきり覆された。考えてもみなかった思考や行動を知ることになり、自分が固定観念の塊であることに気づかされた。

自分の言葉で、自分の意見を考える

元々、大学生の頃まではテレビが大好きだった。四六時中テレビをつけていた。会社員時代は観る時間もなく少しテレビから離れてはいたが、その気持ちはあまり変わっていなかった。物理的に観る時間がないだけ。

それがこの1年。テレビをほとんど見なくなった。

本を読んでいると、テレビの味付けの濃い、映像、音、演出が苦手になってきた。いままで、この刺激に何も感じていなかったことに驚く。

刺激が強すぎて自分の頭で考えられない。だから周りの意見を鵜呑みにする。

なぜ自分の頭で考えようとしなかったのか。まさにこの本を読んで言い当てられたと感じた。

この本を読んでいると、SNSやテレビ・新聞など、メディアで使われている「強い言葉」に、若干の嫌悪感を抱くようになった。

本を読み始める「前」は、何も考えずに意見を鵜呑みにし、なんとなく周りの雰囲気で自分の意見を決めていた。

本を読み始めた「後」は、様々な意見を受け入れられるようになった。そして自分の言葉で、自分の意見を考える。その習慣がついた。

「答え」はないが「ヒント」はある

本を読んでいない時は、悩むことも多かった。過去の失敗。未来のこと。

「なぜあの時に〇〇しなかったのか?」
「もし〇〇になったらどうしよう」

悩みができてしまうと、頭の中を何回転もぐるぐると悩みが回っていた。頭は痛くなるし気分は悪くなるし、考えもどんどんマイナス思考になっていく。

ただ、それは本を読むようになり、かなり軽減された。

「悩みを解決するヒントは本の中にある」ということを知ったからだ。

と言っても、すぐに悩みが解決するわけではない。しかも間違った答えも当然ある。「この悩みは、この本で解決するよ」と教えてくれれば嬉しいが、そんなに都合の良いものではない。

でも「答え」はないが、「ヒント」はある。

本の内容を自分に取り込んでいる感覚。「インストール」しているような。覚えていなくてもいい。体に染みついていく感覚。

悩みが生まれると、その染みついたものが「答え」を導き出してくれる。悩みは本を読んだ後に解決される。

時間差攻撃。

ただ、すぐに効果が表れるものもある。

答えは時間差、興味は一瞬

本に登場したものに興味が湧くのは一瞬だ。あれもこれも知りたくなる。というか知らないことが多すぎることに気づく。「無知の知」。

例えば、それまで適当に呑んでいたハイボール。居酒屋に行くと「とりあえず生」とビールを頼み、それを飲み干すとハイボールを飲み続ける。いつも同じパターン。

ただ本を読みだして小説『琥珀の夢』や、『ウイスキーと私』という本に出合った。

『琥珀の夢』は、サントリーの創業者である「鳥井信治郎」をモデルとして小説だ。『ウイスキーと私』は、ニッカウヰスキー創業者である「竹鶴政孝」著の自伝である。

この2人がいないと今の日本のウイスキーは存在しなかった。この2冊の本を読むと、いままで適当に呑んでいたハイボールの味わいがまるで変わってくる。

今では完全にウイスキーの虜になっている。

読書によって広がった楽しみと豊かな人生

本を読みだして楽しみが広がることが多々ある。映画、舞台、料理、なんでもだ。本に登場するものに興味が湧いてくる。

楽しみが増えていく。

楽しみが増えてきたことで、人生が豊かなになっていくのを感じる。

本を読み始める前は、固定観念が強く、ものごとを知ろうともせず、考えることも怠け、ただただ流れにまかせて生きていたように思う。

本を読むことで自分の見ている世界が変わった。様々な考えを受け入れられるようになり、自分の頭でよく考えるようになった。なんでも興味も持ちワクワクすることも多くなった。

読書は「人生を豊か」にする。

最後に

もし、このnoteを見て本を読もうと思った方は、とりあえずなんでもいいので本を読んでほしい。ビジネス書でもノウハウ本でも、メディア化された小説でもなんでもいい。

30年間、全く読書をしてこなかった私でも年間100冊ほど読めるようになった。「読めない」という思い込みがそうさせたのだと思う。私のように自分の可能性を自分で潰している可能性もある。

このnoteが少しでも本を読むきっかけになってくれたら嬉しい。

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