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「まったりモンテネグロ」

世界一周412日目(8/14)

「カシュッ!カシュッ!
カシュッ!カシュッ!」

スプリンクラーがまわり始めた。
午前4時に。

おいおい、マジ勘弁してくれよぉ~…。

ベンチを移り、スプリンクラーが
停止したのを確認して、再び元のベンチへ。

クロアチア、
「魔女の宅急便」の舞台になったと
ジブリファンの間で噂されるドブロヴニク。

「ここに間違いなくキキは来ない!」
僕は強くそう思った。

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目を覚ました僕はボヤボヤする
頭を抱えて、寝袋をたたむ。

残った食糧をモソモソと食べ、
向こうを歩くバックパッカーたちの姿を見送った。

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手持ちのクロアチア・クーナを持っていても仕方ないので
使い切るため、近くのスーパーでスプライトを買って
バスターミナルのトイレで髪を洗った。
トイレの使用量3クーナ(54yen)。

バスターミナルの小さな待ち合い室には
ここで夜を明かしたと思われる
ヨーロピアンのバックパッカーたちが
しなびたキノコのようになっていた。

僕はそんな彼らを横目にコンセントから
電子機器に電気を補給して日記を書いた。

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僕の次なる行き先は
モンテネグロだ。

野宿は治安の良いヨーロッパでしかしない。

ちょっと怖そうなところには行かない!

ブルガリアにもルーマニアにも、
『あ、ちょっと治安悪そ…』
と思った国には行かない!

さあ!おれをビビリでも
チキンでもなんとでも言うがいい!

ところでモンテネグロってなにがあるのだろう?

いつものように下調べゼロ。

"ノリ"と"フィーリング"
(あれ?どっちも似た様な意味か?)
で旅する世界一周。

それが僕のスタイルだ。



10時発のバスに僕は乗り込んだ。

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バスは3時間であっという間に
モンテネグロのバスターミナルに到着した。

その間にある国境は、バスの中に
国境のスタッフが入って来て、
パスポートを預けてしまえばおしまい。

パスポートには入国のスタンプが押してある。

スタンプがいる国境を越える時はバスの方がいいね。



さてとー、ここには何があるんだろう?

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降り立ったのは、観光地コトルという港町。

ドブロヴニクと同じ様に
ここも城壁のある町のようだった。

小さな町のようだったので、
町を観てすぐに次の街へ移動することを決めた。

サクっと首都のポドゴリツァまで行ってしまおう。

なんてったって
「20日でチェコを含む町をめぐる弾丸旅」
ですから。


チケットが出発直前まで買えるとのことだったので、
チケットは買わずに荷物を3ユーロで預けて
僕はバスターミナルをあとにした。

その途中にあったスーパーで
食糧を買っておくに入れておく。

モンテネグロはユーロが使えたが、
ここも物価の安い国だった。

それでも節約色のパンとトマトと
いくつかのフルーツ。

「野菜はトマト喰ってれば
なんとかなる!」

っていう境地に達しました。

え?緑も喰わなきゃダメ?
キュウリでいい?
なんかあれ栄養なさそうじゃね?

お菓子の摂取量もずいぶんと減ったし、
ちょっと気になるのは筋肉の量が
少し減ったくらいじゃないかな?

あ、あと
お風呂入ってないけど、
今のところなんともなし!

昨日会ったツバサさんも
「思ってたほど汚くないね」
って言ってたし、大丈夫っしょ!

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食糧を買った後は城壁の中を気ままに歩いた。

なんだかヨーロッパの観光地って
こんなのばっかだなーとは思わなくもない。

だけど、今の所、こういう場所を歩くのが好きだ♪

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路地は不思議な魅力を持ってる。

路地を見つけるとついつい写真に収めてしまう。

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あいかわらず一眼レフは壊れたままだけど、
iPhoneでもいいんじゃないかなって思ってしまう。

しばらく町を歩いて
『ここでバスキングしてもいいなぁ』と思った。

だが街の静けさを改めて感じてしまうと
そんな気もどこかに行ってしまった。

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さっき立ち寄ったスーパーで再び食べ物を買い込み、
フリーのWi-Fiが手に入ったので、
iPhoneの画面をいじくる。

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16時になると再びバスターミナルに行って、
ボロボロになったギターケースを繕った。

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インドのニュー・デリーで
ギターを修理した際に手に入れた
6ドルくらいのギターケース。

縫っても縫ってもまた別のところがほつれて
中のスポンジが見えてきた。

ボロボロだから誰にも
盗まれないってのもあるのかもしれない。

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バスターミナルでそんな風に繕い物をしていると、

どこの国だか分からないけど、
英語ペラペラのお兄さんがギターで
スティングを弾いてくれた。

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バスターミナルでは他にも
年配の日本人の方とお話する機会に恵まれた。

マレーシアに住まれているらしく、
税金はマレーシア政府に払っているらしい、
年金の話とかを聞いた。
けっこう快適な暮らしをしているようだった。


そうしてバスターミナルで時間を潰し
8時過ぎに遅れてやってきたバスに僕は乗り込んだ。

バスの中ではウトウトし、ポドゴリツァの
バスターミナルに到着すると
歯磨きもしないでベンチに上に寝転んだ。

バスターミナルは小さなものだったが
スタッフは寝ている僕に対して
何も言ってはこなかった。

ベンチが小さかったので横に置いた
バックパックの上に足を伸ばした。

そんな一日。



現在、自作キャンピングカー「モバイルハウス」で日本を旅しながら漫画製作を続けております。 サポートしていただけると僕とマトリョーシカさん(彼女)の食事がちょっとだけ豊かになります。 Kindleでも漫画を販売しておりますのでどうぞそちらもよろしくお願いします。