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「タイでお金を下ろす時の攻防/ショッピングモールは城のよう」

世界一周125日目(10/31)

ケイダイとのバスキングの後、マックの前の階段で「青春トーク」を繰り広げた僕が宿に戻ったのは深夜3時過ぎ。こんな夜遅くまで外を出歩いたことなかった。

深夜のチェンマイは遅くまで営業しているバーや屋台も沢山あり、そこまで危険な香りがしないでもないが、夜お仕事のおねーちゃんたちがすれ違う度に「サワディ〜...」と声をかけてくるのが印象的だった。

9時に目覚めた僕はいつものように飲み放題のインスタントコーヒーで目覚め、昨日起こった出来事を日記に書き起こしてみたが自分の体験した事を100%再現するのは難しいと感じた。あの時、あの場所で感じた事は言葉なんかじゃ到底表現できない。日記を書き上げると僕はクレジットカードとパスポートを持って(サブバッグにいつも入れて肌身離さず持ち歩いてるけどね)銀行へ向かった。楽天銀行の支払い確定後、2営業日を待ってようやくお金がおろせる状態になったのだ。このあとに控えているミャンマーやインドに入る前に現金を余分に用意しておきたい。


海外でATMからキャッシングする際に頭を悩ませている事がある。「手数料」だ。
国ごとやATMの種類によっても変わってくるようなのだが、特にタイはひどい。一回の引き下ろしの際に450円(150バーツ)もとられてしまうのだ。カンボジアでさえ210円だったのに2倍以上に跳ね上がりやがった。

だが、その手数料を支払わなくて済む「抜け道」があるという情報を僕はゲットした。「Cash Withdraw」をすれば手数料がかかることなくお金が引き出せるらしい。
銀行にクレジットカードとパスポートを持って行き、
「I would like to cash withdraw
(キャッシュウィズドローしたいんだけど)」
と言えばやってくれるらしい。

この情報をバンコクで入手した時、僕は勝ち誇った気分で受付のお姉さんにこのフレーズをぶつけてみたのだが、8割方のお姉さんは

「えっ?ATMありますよ?(なんでわざわざ受付まで来てお金おろそうとしてんの?超絶ダルいんですけど...なんで昼間っからこんなアホ面メガネの対応しなくちゃいけないのよ?マジ最悪...あ〜あ...早くお昼になんないかなぁ)」

的なリアクションで対応してくるのだ!そりゃそうさ!ほっとけばアホな外国人観光客がわざわざATMで手数料を払ってまでお金をおろしてくれるのになんで利益にもならない手間のかかることをしなければいけないのだと。


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両替ブース(そこでこの前はすんなりと対応してくれた)に行くとブースの中には誰もいなかった。「御用の方は中までお越し下さい」的な英語で書かれた立紙がブースの中に置いてあった。

僕は言われた通りに銀行の中に入り、整理券を取って自分の番になるといつもの台詞を口にした。「キャッシュウィズドローしたいんですけど」

「ATMなら外にありますよ?」
受付のお姉さんは困った顔をしてこう言う。ほらね。またこれだよ。
「いや、僕はここでお金をおろしたいんです。っていうかこの前はここで対応してもらえましたよ?(もちろんウソだ)」
すると先輩的お姉さんが横の受付から僕をまくしたてるように口をはさんできた。
「ここではお引き出しはやっておりません!引き出す機械がないですから!」「外のブースには中で用件を聞いてくれるって書いてありましたよ!」
「それは担当の子が表示を切り替え忘れたからです」
「じゃあその子は(「She」と言ったのだ)いつ帰ってくるですか?」
「さあ?お昼ご飯だから30分くらいじゃないですか?」

たかだかお金をおろすのにこんな不快な思いをしなくちゃいけないんだろう。ああ待ちますとも!待ってやるよコンチクショー!僕は近くのセブンイレブンでカップヌードルと大好きなクッキーを買ってコンビニの前で食べた。麺をすすりながら刑事ドラマの張り込みのようにブースの方を時折見たが「ホシ」は現れない。昼ご飯を食べ終わった僕は再び銀行の階段に立って待ってはみるもののブース担当の子が帰ってくる気配は感じられなかった。
まぁー...確かにこんな狭いブースの中でいつ来るかも分からない外国人相手に何時間も仕事をするなんてちょっと気が滅入っちゃうよな。

気づけば30分以上が経過し、危うく僕はさっきの先輩面した人にクレームを言うために銀行の中に行きかけたが、だいたいこういう時ってクレーム言った後くらいにジャストなタイミングで当の本人が戻って来るんだよなぁ。それでちょっと気まずくなるんだよ!

落ち着け!落ち着くんだおれ!こんなんじゃインドを旅できないぞ!


僕が中にいる警備員のおっちゃんにアイコンタクトで「待ってるよ!」アピールをしているとおっちゃんはケータイでその子を呼んでくれたみたいだった。ようやくやってきた女のコは前回も担当してくれた子だった。その時は月額引き下ろし制限でお金がおろせなかったけど、今回は大丈夫。

「キャッシュウィズドローしたいんだけど」
愛想のいい笑顔のその子に嫌そうな気配は微塵もなかった。「待たされた」という気持ちは一瞬で吹っ飛びお金を無事手に入れる事ができた僕はギターを抱えてPennyでチェンマイの街を走り出した。



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宿を出る前僕がPennyを脇に抱えていると隣りの部屋のフランス人が堀の外にスケートパークがあることを僕に教えてくれた。写真を撮るのにうってつけだし近くに大きなショッピングモールもあるらしい。

遠くから見た時、それは大きな城の様に見えた。中にはアパレルか飲食店まで様々なお店が建ち並んでいた。

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僕は楽器屋を見つけ

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持っていた新品の弦を張り替えてもらった後、

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メインの入り口とは別の裏手にある小さな出入り口で歌った。

人通りがあり、車の走行音に邪魔をされない。

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夕方の一時間半ほど歌ってアガリは580バーツ(1,830yen)。明日も来ようかな(笑)?

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現在、自作キャンピングカー「モバイルハウス」で日本を旅しながら漫画製作を続けております。 サポートしていただけると僕とマトリョーシカさん(彼女)の食事がちょっとだけ豊かになります。 Kindleでも漫画を販売しておりますのでどうぞそちらもよろしくお願いします。