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冬の京都で過ごす 14日目 立春

6時50分、目が覚める。昨夜、寝る前に目覚ましの時間を9時に遅らしていたが、いつもの時間に起きていた。
窓を開けてコーヒーを淹れる。トッ…トッ…トッ…と静かに4ビートを刻む音が聞こえる。鳥はいない。

ヨガ18分したところで、昨夜テレビで見た天気予報を思い出す。雨だと確信した。アレクサに天気を聞いたら自宅の天気を教えてくれた。「京都の天気」と言わないといけないのでこいつにとっていつもになるのはいつなんだろう。

「〇〇では小雪がちらつく天気で、今日は雪混じりの雨が降る一日で、予想最高気温は…」

ゴミ箱とタオル類を廊下に出して外に出る。コンビニで傘を買う。

本降りの雨


四条駅から地下鉄で国際会館駅でに行き、バスに乗り換えて大原に向かう。電車は遅延している。急ぐつもりはないので来た電車に乗ることにした。四条で降りる人が多い。

「白い杖を持った人や盲導犬を連れた人を見かけたら皆様の温かい… Next Station KITAOJI」

国際会館駅の改札から大原行きのバス停まで5分くらい歩く。地上にでるまでが長いが、20分後の発車だったのでちょうどよかった。

今日の天気は京の天気で、ダブルミーニングなのになんでアレクサは分かってくれないんだろう。時計を見ると発車時刻を1分過ぎている。もうそろそろ来るだろう。

9時、大原行きのバスに乗る。スマホのアラームが鳴ったので止める。


大原まで30分、ぼーっと外を眺める。ぼーっとしてるとあっという間だ。


バスを降りて三千院に向かう。雨に濡れて緑が色濃くなって綺麗だ。

お店の前におじいさんがいるので挨拶する。「すごくキレイなところですね」
「空気が澄んでるから。あと心が澄んでるからです。」「三千院まであと3分です。ここはおいしい漬物屋です。忘れないでください。」

ここが大原三千院。

「おはようございますーお大根どうぞー」「お大根のお振る舞いですのでどうぞお召し上がりくださいー」「体あったまってくださいー」「はいどうぞー」

テンション上がりすぎてブレた

生き返ったー。

早く食べたすぎてブレた
よく煮えてる


宝物も見る。

桜餅の香り


御殿場暮景図
目がおかしくなったんじゃないかと思った。立体的に見える。

もや、すごい!


三千院を出て、朝ごはんに甘いものと思い、目星をつけていた店に行くもお店は閉店でがっくし。

本日終了の札にリアルに「ガーン」って言った


野趣味がある
おいしいお漬物屋に戻ってくる


とりあえず来た道を戻ってさっきのお漬物屋に寄る。おじいさんはいない。

「お漬物屋さんですー。いらっしゃいませー」店番のお母さんに声をかけられる。

千枚漬けを薦められた後、「このふき味噌、私もファンで、ほんっとおいしいんですよ!」「こういうの、手前味噌っていうんですかアハハ」

「しば漬けは2種類、大きいのと刻んでるのがありますー。大きいのはご飯をくるんで、刻んでるのはお茶漬けに乗せたりして、おいしいですよ!」

「お大根、昨年はお持ち帰りだったんですけど食べたんです?」

「いつまでいるんですか?」「まぁ、それは素晴らしい!」

ふき味噌と刻んでる方のしば漬けを買って店を出る。


大原女とは…
焼き団子


また店がある。こちらはお土産物屋で店頭で焼き団子を売っている。焼き団子ひとつくださいというと、店番のお母さんがひと串持って奥に消える。しばらくしてこんがり焼けた串を持ってやってきたので笑ってしまった。
「このままだとしっかりや焼けないんでー。味噌つけますー?」
「中で食べてきますー?」食べながら歩くことにした。


食べおわる頃には雨も傘をささなくてもいい具合になったので傘をたたむ。山から立ち込める水蒸気を見ると遠くに来たなぁと思う。


次のバスは10分後。何人かとともにバス停で待つ。寒いので缶コーヒーを買う。「宿題は来週の月曜日にまとめて出したらええ」

11時半、国際会館行きのバスに乗る。乗車は1人。他の人たちは何のバスを待ってるんだろう。


寄り道をしてホテルに戻る。


「オイル塗っていただければ10年以上使えるし、私も使ってます。やわらかいんですよ!ゴアテックスとそうじゃないのがあって、どちらも味が出てくるんです」


14時、仕事を始める。めまいで昼飯を買ってないことを思い出す。コーヒーと冷蔵庫に残っていた豆腐でしのぐことにした。


18時、今日はもう店じまいにする!いいもんが食べたい。寒いからおでんか、とにかくあったかいものだ。

おでん…
ベトナム…
中華…
選択肢が多い!


迷ったらカレー屋に入る。

ネパール!

「いらっしゃいませーおおきにーナマステーこちらにどうぞー足元お気をつけくださいーありがとうございますーこんばんわー」
人気のメニューを聞いてそれを注文した。

「食べ方はー、ご飯の上にチョイチョイ乗せてー、食べ方が分からなかったら聞いてくださいーご飯とダールはオカワリ自由ですー」


おおマトンカレーうまい。骨付き。こういうけもの臭いマトン、久々に食べたな。

カップルが入店する。またお客さんが入る。花金は忙しい。
どこかの席で誰かがカレーの辛さ度合いを店員さんに聞いている。
「辛いけどーハーハーする辛さじゃないーおいしいですよー」


「だから、情報入れたら負けやん。」

「なぁ、トーマスも知ってるけどシャリントンも知ってるやろ」「パディントンな」「シャリントンやろ」


米とダールのおかわりを頼む。「辛くとかもできますけどどうしますー?」「じゃあちょっと辛くしてください」「もうちょっとアップで」

ダールのおかわりを置いてから「これチリソース…」と赤い調味料入れが置かれる。

突き抜ける辛さに顔面から蒸気が吹く気配がし始めた。

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