見出し画像

実践するドラッカー・思考編(6) 2010.01 佐藤等 編著

卓越性を得る
人の卓越性は、一つの分野、あるいはわずかな分野において実現されるのみである。
卓越性は、自らの知識や強み、ワークスタイルを生かして、誰の目にも明らかな成果をあげ続けたとき、つまり成果が大きな蓄積となったときに生まれます。卓越性という質には、量を積み重ねる必要があるのです。

価値観を問う
価値観は多様であるからこそ、まず一人ひとりが、「価値観とは何か」を理解することが重要です。そして、自らの価値観を自分なりに問い、考え、徐々に形づくっていく。そのようなプロセスを繰り返していくうちに、自らにふさわしい仕事の場に出合うのです。

組織の価値観とは、組織に属する人が共有している姿勢や行動指針のことです。組織文化、組織風土とも呼ばれます。トップの価値観が組織の価値観として根づいている会社もありますが、原則として両者は別個のものです。
自分の価値観に照らしたとき、もし組織の価値観を受け入れられなければ、長期的に大きな成果をあげることはできません。個人にとっても組織にとっても大きな損失です。

価値観は不変のものではなく、一度考えて終わりではありません。長い人生の中で、組織と自分の価値観を問い続けながら、最も水の合う仕事場を探していくのです。

さまざまな価値観のうち、仕事観は重要なものです。ドラッカー教授は「完全性を追求する」という仕事観をもっていました。
成果をあげ続ける人は、誰も見ていないところでも流すような仕事は決してせず、常に真摯に、誇りをもって、完全を求め続けるのです。

自分の所属する組織の中には、無数の貢献する場があります。もちろん、所属する組織の外にもあります。こうした数ある貢献の場で、いかに自分のもてるものを生かせるかを常に考えて行動するよう心がけましょう。

自分の強みを最高に生かせる組織、自分の価値観に合った組織こそが、自分にとっての最高の機会なのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?