マガジンのカバー画像

日常的郷愁メドレー(歌詞まとめ)

166
早いとこ曲をつけてあげたい
運営しているクリエイター

2022年9月の記事一覧

[愛憎論]

希望に満ちた詩に見つけた 愛憎のルーツは等しいと ならば泣きじゃくる君と僕を 繋ぐものは正しさなのか 言葉を切り出したのは君だ 時に愛は愛を奪い去る 君が辛いなら、の声が淀んだ 僕は愛に取り憑かれていた アイルランドに叫ぶ男の歌声よ 二人を結んで なんて半世紀も前の反証から目を逸らす 詩の礫 愛を交わす目と目が予言してしまう 世界の行方 夜に抱き合う君と僕 与え合うはずの 愛は何処へ Love must have always hurt you And love mus

[おとぎ話]

海は凍るのを耐える 我慢して、我慢して、我慢して それが使命だから 無粋なアムールの使者を浮かべて それでも気をしかりと持って 神の思し召しだから 蜂は羽を震わす 我慢して、我慢して、我慢して それが習わしだから 樹上には巣穴がひとつ 世界には風穴をひとつ 神に抗うのだ なんてね、もう とんだおとぎ話 野暮は言わないでおいて 真実を信じさせて 雲は重力に逆らう 我慢して、我慢して、我慢して それが美徳だから 心許ない秋の流浪でも 杞憂は杞憂で、とっておいて 神が微笑んで

[ファンキー・ベンチ]

ファンキーベンチ 夜を行き交う人の間に 木製の奴は何を思って 座っているのか ファンキーベンチ 日が昇れども変わらずに 枯葉も賑わいなんて言いつつ 座らせているのだ 四半世紀を見ていたくせに お前は何も知らないんだな ファンキーベンチ 塗りたて注意が恋しい頃だろ 意気揚々とハトの声 ファンキーベンチ 仕事といえば小虫の住処と 痩せた野良犬のはばかり 骨が折れるな ファンキーベンチ 粋なデザインは見る影もない 肘掛けが割れて久しいくせに 自己主張の激しい… 午前六時

[東京]

東京は人を吸い寄せ その次に人を追い出す なぜって遊歩道が狭いから ベンチの1つも置けないらしい 山手線の文字盤の順に 時計の針が掻き回す 新宿 日暮里 上野に品川 再開発 名ばかりの高輪 悪が連なり 善を蹴散らす 善が寄り合い 悪を締め出す 入鉄砲に出女を 堰き止める関は 歴史の瓦礫 今日俺は吸い寄せられ 明日には追い出される 東京 どうかバスが出る前に 江戸の行方を教えておくれ 東京はおらが春を鈍色に 染めた人の顔をしている 東京は列島を咀嚼して その次に丸ごと