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【東京】(1/2)東京二泊三日はバーめぐり-銀座「ロックフィッシュ」、南池袋「BAR Too」、東池袋「BASEMENT」、浅草「小柳」、新宿「海森」 2005年7月

注)こちら、2005年の記事になります。



⚪︎銀座「ロックフィッシュ」へ

2005年7月のこと、東京に到着すると、夏本番直前なのに、真夏そのものの暑さだった。東京駅から、とりあえず、「神谷バー」へ向かった。

しかし、「神谷バー」の入り口に近づくと「本日定休日」という文字が目に飛び込んでくる。少し落胆するも、気を取り直して銀座線に乗った。

目指したのは銀座六丁目にある「ロックフィッシュ」。大阪の老舗バー「サンボア」で修行したマスターが、「サンボア」直伝のハイボールを供する店だと聞いていた。

盛岡でも、いわゆるハイボール(ウイスキー&ソーダ)が居酒屋でもちらほら見かけるようになったが、まだまだ知名度・認知度は低い。

午後3時オープンの「ロックフィッシュ」は、午後5時までに入店すればフードは半額となるというのは、下調べしておいた。到着したのは、午後3時半。

店内に進むと、カウンターの中にバーテンダーは二人。マスターらしきバーテンダーは常連らしい先客と雑談しており、わたしの前には若いバーテンダーが立った。

ハイボールをを注文する。名物のハイボールは、冷凍していたグラスに、同じく冷凍庫でとろりとなっていた「サントリー角瓶」、これまたキンキンに冷えたウィルキンソン・ソーダを注ぎ、レモンピールで香りづけするというもの。

これがもう、衝撃的に美味しかった。爽快で刺激的でウイスキーの樽の香りがほんのり漂う。氷が溶けて薄まったハイボールを好まない人間には、理想のハイボール。

ツマミにハムフライとマカロニサラダをもらい、絶品ハイボールををお代わりして、2,000円でお釣りがきた。

店を後にし「銀座梅林」のカツサンドを買い求める。夜に足を運ぶ予定としているバーへお土産として持っていくことにした。

⚪︎南池袋「BAR Too」、東池袋「BASEMENT」へ

南池袋にある、看板のないバー「BAR Too」は2年ぶり。女性バーテンダーHさんは、2年前の来店を憶えていてくださり、思いもかけず話が弾んだ。エール、ジントニック、シャンハイ、オールドパルと呑み、店を後にした。

しかし、本当に居心地良く素晴らしいバー。店から出たくなくなる。そうそう、店を後にする際に、Hさんにお土産のカツサンドを渡した。

続いて、東池袋「BASEMENT」を訪れた。こちらも2年ぶり。

盛岡の「にっか亭」のバーテンダー佐藤さんから紹介された店で、2年前のときは、佐藤さんのお知り合いだというKさんという女性バーテンダーにカクテルを何杯か作ってもらったのだが、今回訪れた際には、Kさんは結婚されて退職したという。

「BASEMENT」ではマティーニとダイキリを呑んだ。日の高いうちから「ロックフィッシュ」で呑み始めていたので、すっかり酔った。

ホテルに戻ると小腹が空いてきて、自分用に買っていた「銀座梅林」のカツサンドを食べた。そういえば「BAR Too」の女性バーテンダーHさんは「銀座梅林」のカツサンドは初めてだとおっしゃっていて、とても喜んでくださっていた。

⚪︎浅草「小柳」で鰻重

東京二日目の朝。シャワーを浴び10時過ぎにホテルを出て浅草へ向かった。浅草寺付近をぶらぶら歩いて、昼食をとる店を物色した。

すると、いかにも老舗といった佇まいの店を見つける。「小柳」という店。後から調べてみたら鰻重の名店だったらしい。

風に揺れる清潔感のある暖簾をくぐり店内へ足を運ぶと、鰻が焼ける匂いで満ち満ちていた。

11時半過ぎの店内はほぼ満席。1つだけ空いていた4人がけのテーブル席に通してもらい、鰻重を注文し、肝吸いもつけてもらう。

お茶を飲みながら見渡すと、半纏姿の男性客やハンチングの御隠居さんが鰻を食べており、中には羨ましいことに、旨そうに冷酒を呑みながら鰻が焼き上がるのを待つ客もいる。

届いた鰻はふっくらジューシー。熱燗でも呑りながらだったらなおのこと旨かったのだろうが、酒は夕方まで我慢することにしていた。

立派な肝が入った肝吸いもすっきりした出汁がちょうど良く、こちらも美味しくいただいた。

⚪︎新宿三丁目「海森」でオリオンビール

夕方になり新宿の沖縄酒場「海森(かいしん) 本店」を訪れる。蒸し暑い日だったのでなんだか沖縄料理が食べたくなった。先客はおらず、「オリオン」で喉を潤しながら品書きをじっくりと眺める。

泡盛を呑むことにした。「御酒(うさき)」をもらい、「スーチカ」「海ぶどう」「島らっきょう」という沖縄の酒肴鉄板トリオを注文する。

「スーチカ」は豚三昧肉の塩漬け、タンパク質が塩漬けによって旨味となり奥深い味わいがする。

ぷちりつ口に含むとぬるりと潮の風味が広がる「海ぶどう」、しゃりりとした食感にぴりりと辛い「島らっきょう」と一分の隙もない布陣。外は蒸し暑く、店内もお世辞には涼しいとは言えなかったが、沖縄の酒と肴を食べていたら、その暑さが心地よいものになってきた。

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