【函館】厳寒函館へ。謎の魚「キュウリ」の謎はなかなか解けない(2/3) 2019年2月16日(土)-17日(日)
謎の魚「キュウリ」の正体を追い求め、われわれ旅の一行は、新鮮魚介料理が楽しめる「魚一心」で函館の夜をスタートさせます。北海道の海の幸に舌鼓を打ちながら、旅を満喫していると、イクヤさんの気分を害してくれちゃった一行が、またまた登場してきて、、、
注)2019年2月の記事になります。
◾️「函館ビヤホール」でカニクリームコロッケ
さて、「丸善瀧澤商店」で角打ちしたわれわれは、いったんホテル(当然「東横イン」)に荷物を預け、「金森赤レンガ倉庫」の方へそぞろ歩きです。
「ここで一杯呑るか」とイクヤさんに言われ入ったのが「函館ビヤホール」です。
店内では暖炉に炎が揺らめき、暖かさにそれにほっとします。で、「まあ北海道に来たらこれでしょう」と、「サッポロクラシック」の樽生で乾杯です。
イクヤさんオススメの、手作りカニクリームコロッケをはふはふ言いつつ食べ、「ジンギスカンビヤホール風ミニ」というご当地グルメも平らげていきます。
外の天気は曇天。着いたときは、寒いには寒いけれど、盛岡ほど寒くないと感じましたが、夕方に近づくにつれ、さすがに冷え込んできました。
「函館ビヤホール」を出ると、サムイサムイと北国の人間らしくなく逃げるようにホテルに戻り、いったん各自の部屋に戻り、暖まりつつ休憩することにしました。
◾️いざ、函館の夜の街、まずは「魚一心」へ
さて、ユッキーさんが知り合いから教えてもらったということで予約していた「魚一心」にも、謎の魚・キュウリはありませんでした。まあ、それはそれで仕方がないと、生ビールやらレモンハイで乾杯し、お通しのインゲンとじゃが芋のごま和えを突きつつ「何を食べようか」とメニューに目を通します。
一行であれやこれやと相談したのち、バフンウニ、ムラサキウニ、根ほっけ焼き、カジカ刺し、本鮪大トロ、生ラム串焼き、イカ入り野菜炒め、ほっけすり身焼きと、とりあえず喰いたいものを一気に注文します。で、生ビールを呑み干し、熱燗を注文して本格稼働モードに入ります。
北海道の地魚などを楽しんでいると、近くの席に見覚えのある一行がいることに気づきます。イクヤさんが鋭く素早く「むっ!!」と反応し、「おいおい、あんときのおっさんたちじゃん。。。」と苦笑いです。すでに怒りはないようです。さすが、一応オトナです(笑)
そう、函館ライナーでイクヤさんの機嫌を損ねた一行なのでした。函館で一泊して観光し、その後、道東へ向かうとか言っていたらしい5、6名の旅行客でした。
奇遇に、わはははと声を挙げて笑うわれわれですが、先方はというと、こちらのことは認識していないようでした。こんな縁もあるんだな、と話しながら呑んで喰って笑っていましたが、実は実は、この縁はまだ続くことになるのです。
さて、料理の話をしましょう。さすが北海の幸といったところで、今の時期にウニを食べられるというのも北海道ならではです。岩手三陸は、この時期ウニは禁漁ですから(概ね5〜8月に解禁されます)、それだけでありがたいのです。
飲食店を経営しているユッキーさんから、「バフンウニはですね、、、一方ムラサキウニは、、、」などレクチャーを受けながら、「ふんふん、なるほどなるほど」といろいろ食べ進め、呑み進めます。
あまり聞きなれない根ホッケはというと、縞ホッケほどの脂乗りはないのですが、さすがの味の繊細さです。それに、近年では大きなホッケは希少ですから、これだけ大きいと食べるのは楽しいものです。わたしが学生のころは、こんな大きさのホッケが300円400円でその辺の酒場で食べられたものですが、本当に寂しいことです。
ホッケすり身焼きはさつま揚げに近く、イカ入り野菜炒めはオイスターソースのコクがとても良く、ラム串焼きは想像どおりの美味しさです。
といったところで、だいぶ魚介を満喫しましたので、次の店へ移ろうということになり、まだまだ食事を続ける例の一行を脇目に会計をすると、12,000円となんとも懐に優しい具合に収まったのです。
◾️五稜郭方面へ向かい二軒呑み歩く
さて、函館二軒目を目指すこととにしました。「魚一心」がある松風町でタクシーを捕まえます。乗り込んだタクシーの運転手は実に饒舌で、「呑み歩くなら五稜郭付近がいいですよ」と教えてくれて、そちらへタクシーを向かわせてくれました。
二軒目は「蕎麦前やまな」という、良さそうな雰囲気の店に入り、まずは寒さをしのぎます。防寒完全武装で函館にきたわれわれですが、さすがに寒いものは寒いのです。北国というのは、どんなに暖かい格好をしても、寒さには勝てないものなのです。
こちら、日本酒の揃えがなかなかのもので「お、竹泉があるじゃないですか」とユッキーさんがリストから見つけ、「竹泉、お燗で2本ください」と素早く注文です。スピード感抜群です。
早速提供された熱燗で体を温めながら、「大根おろしおとし揚げ」「トマト揚げだし」「もり蕎麦」を注文します
写真の「大根おろしおとし揚げ」に当たっている赤い光は、わたしが今回の旅に持ってきたサーモセンサーのビームで、ビームを当てるとその箇所の温度がわかるという面白アイテムです。
ガンタイプになっているので、ついついいろんなものに向けたくなり、それをイクヤさんに預けたら、なんでもかんでも温度を測り始めました。
「む、おとし揚げは80度」「燗酒は45度」「あのおっさんの背中は34度」「ツッチさんの手は32度」などとやって一人楽しそうに遊んでいます。
料理も酒も蕎麦も質が高く、「これは良い店」と納得して次の店を目指します。
続いて訪れたのは、饒舌なタクシー運転手から勧められた「おばんざい 赤井川」という地味というか落ち着いた店です。
50代ぐらいの女性店主が一人店に立っており、われわれはビールやら焼酎湯割りなどを呑みます。
ぽつぽつ世間話をしながら30分ほど呑むことになったのですが、身欠きニシンを細切りし、やはり細切りした青葱と合えた素朴な一品がなかなか美味しかったです。
ぴりりと辛い青葱と、じわり脂が滲み出る身欠きニシンが、温かい焼酎の湯割りとよく合いました。なんとも、寒い寒い函館の夜にしみじみ呑むに、ぴったりの一杯でした。
(2/3へつづきます。)
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