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【盛岡市内丸】桜山「酒肴 晶」で日本酒を呑みサクラマスをいただく

夏になる少し前、まだ春の空気が残っていたころのことだったでしょうか。
とある土曜日、ムスメと某所で某アーティストのライブを観て、その後二人で夕食をとろうとライブ会場からほど近い酒場を訪れました。このごろお気に入りになっている桜山の「酒肴 晶」です。

まずは「ヱビス」の樽生をぐいっといきます。ムスメはジンジャーエールを同じくぐいっと。

お通し3品

早速出されたお通しは、白菜とミズのコブの浅漬け、ひじきと凍み豆腐と帆立卵の煮物、へしこという三品。
この酒場を気に入っているところは、こういうさりげない酒肴がお通しとして供されるところにもあります。なにせ、手の込んだ、手作りの旨い肴を自然に出してくれる酒場も減ってきています。

ホタルイカ

ホタルイカを注文すると、湯がいた浅葱が添えられていました。酢味噌の加減もちょうどよく、すかさず「日高見 純米吟醸 うすにごり」を注文です。日本酒を呑まずして何を呑むのか、という気分になってきました。

当たり前ですが、ホタルイカはきちんと目玉の処理がされています。ときどきですが、そんな一手間をかけない店もあるから注意です。そして、添えられているのが浅葱というのもいいですね。

イワシ丸干し

こんがり焼いた鰯の丸干しが出されました。頭からむしゃむしゃ食べます。塩気と内蔵の苦味がなんとも絶妙なバランスで、酒がすすみまくります。

日本酒お試しセット1,000円

「日高見」を呑み終えたので、日本酒お試しセット三銘柄1,000円を注文します。銘柄は青森弘前の「豊盃」、最近注目の千葉山武の「寒菊(かんきく)」、群馬前橋「町田酒造」とします。全国区の人気銘柄ばかりのミーハーなラインナップで日本酒をお試しすることにしました。

そうそう「寒菊」は個人的にも注目している蔵ですが、盛岡ではまだまだ呑める酒場が少なく、貴重な一本です。やや甘口に感じられ、いわゆる「芳醇旨口」に分類されるであろうジューシーで米の味わいがしっかりあり、ガス感による軽快さも伴ってついつい盃が進む酒質です。

小アジ素揚げ

ムスメが注文した小アジの素揚げがまた旨いのです。開いた味を干物にし、それを素揚げしただけなのですが、アジの旨味溢れる優れた酒肴であります。

サクラマス

桜の咲く時期に川を遡上することから「サクラマス」と呼ばれる桜鱒の塩焼きをいただきます。川釣りのモノとのことで、キロ2000円以上とも言われるこの魚を、一切れ500円という破格の値段で出してくださっています。

季節にもよりますが、このサクラマスだけでなく、ヤマメ、イワナ、アユなどの川魚に強いのもこちらの酒場の特徴です。
久々にいただいたサクラマスは、ふうわり柔らかな食感にしっとり上品な脂と控えめな旨味をまとい、まさに絶品でした。

スルメイカ一夜干し

お試しセットの日本酒がなくなったので、「わしの尾」の熱燗を徳利でいただき、三陸で揚がった賊一夜干しを炙ってもらいました。
スルメイカは本当に獲れなくなって貴重品です。この日のスルメイカは丸々一杯使っていて1,000円でしたが、それでもだいぶ安いでしょう。
スルメイカは香ばしく、そして柔らかく、噛み締めるたびに旨味が溢れ、とても美味しかったです。

下足の最後の一本を口に放り込み、ゆっくり咀嚼し飲み込んだあと、「わしの尾」の最後の一口を喉の奥に放り込み思いました。ああ、至福のひととき、酒場の醍醐味だ、と。

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