【さかばなし08】楽しくては呑み 悲しくては呑み
「さかばなし」は、酒場(さかば)であった、ちょっとしたエピソード(はなし)について綴っています。「さかば」の「はなし」で、「さかばなし」です。
これは、今もあるかどうかわからないけど、前によく足を運んでいた大衆酒場の外壁にあった一文。
昔、その酒場付近に住んでいたのでよく足を運んでいたのだが、店を訪れるとき、店を後にするとき、この壁を好んで眺めた。
大衆酒場、どうということもない店だったがいつも繁盛していた。雑然とした雰囲気が心地良くて、その店でよく呑んだ。
全国の地酒が豊富で、旬の食材を用いた日替わりの酒肴があり、居心地が良い酒場だった。
すっかり酔っ払った帰りしな、この「楽しくては 呑み 悲しくては 呑み~」をしみじみ読むのが好きだった。
この酒場で、秋刀魚の塩焼きをつつきながら、なみなみと注がれた日本酒を二合三合と呑み、ほろほろと酔い崩れていくのが好きだった。
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