見出し画像

田村耕一美術館に行ってきました。

ふと「田村耕一陶芸館」に行きたくてネット検索したら、令和元年に出来たという「田村耕一美術館」というものがあると知って、昨日行ってきました。

館長の島田氏は収集した田村耕一作品を自分1人で楽しむのではなく、広くいろんな人達に見てもらいたい、という思いでこちらの美術館を建設したそうです。
行ってみると展示作品の点数が想像していた10倍くらいのボリュームで、3階建ての美術館に全13室。田村先生の初期から晩年までの陶歴全てがそこにあり圧巻です。年代順に展示されているのも見やすくて有難い。

美術館に入ると係の方が15分程度の動画を見せてくださりコーヒーまで出してくれるというとても丁寧なおもてなし。
館長島田氏の、田村先生に対する尊敬や思い入れが溢れています。
作品の展示と共に、田村先生の残した文章が展示スペースに貼られて読めるようになっているのですが、それがまた詩的で情感があり、陶芸家であると同時に詩人やデザイナーなど多方面での才能やセンスに溢れている方だったことが分かります。

私的な意見ですが陶芸作品は男性的な力強さが造形のなかに必要です。田村先生の作品は轆轤のひきや口作り、高台に力強さがありながら、細部には繊細な仕事が見られ、それが造形のデザインと極限まで簡略化された草花の文様、何層にも重ねた釉薬や絵付けの仕事と見事に調和しています。
力強さと柔らかさという相反する要素が、ひとつの作品に奇跡的に同居しているのが田村作品です。

車じゃないと難しい場所ですが、皆さんぜひ行ってみてください。
私もまた何度でも行きたいです。

技術と感性を同時進行で磨いていくことが肝要。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?