「フランケンシュタインの誘惑E+ #18「“いのち”の優劣 ナチス 知られざる科学者」」をみて

優生思想を考える上で、ナチス・ドイツが行ったことは知らなければならない。

第一次世界大戦の敗戦後、経済が厳しい中で、ドイツでは社会保障の削減が議論の俎上に上る。その際に、「障がい者」への「コスト」は無駄だとして、優生思想や断種という議論が出てくる。

そして、「優良なドイツ民族」の純化、ユートピアの創造に向けて科学者たちは協力をしていく。

フランクフルトでは、あらゆる遺伝情報が集められ、強制不妊手術が強制されていった。

さらに、アウシュビッツでは、様々な人体実験が行われ、「ユダヤ人」の特定が試みられていった(もちろん、それは無理な話だ)。

戦後、これらの協力をした科学者たちは亡命したり、死刑になたりしたが、最も中心となった科学者はその後も学会のトップに居続け、名門大学の教授を続けていた。

その背景には、彼を支援していた団体への責任追及の回避や、彼の研究結果の「利用」を目論む大国の思惑などがあったと言われている。


「科学史に埋もれた闇の事件簿。ナチス・ドイツが行った人間の「淘汰(とうた)」!障害者やユダヤ人ら600万人以上が犠牲になった。その科学的根拠を作り上げた中心人物でありながら、ほとんど知られてこなかった科学者がいる。優秀な人間にのみ存在価値を認める「優生学」を信奉、ユダヤ人の人種鑑定法を研究し、弟子を使って強制収容所から大量の血液を送らせた!謎の科学者の戦慄の人生!そして、今も続く優生思想の闇に迫る。」

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