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自分の子どもが誰かによって傷つけられることを望む親など、きっといないだろう。 クラスメイトからのいじめや、先生や上司からの暴言、見知らぬ他人からの中傷等、この先の人生で子どもが何かで傷つく可能性を考えればキリがない。それらから子どもを守ってやりたいと思うのは、親の自然な気持ちだろう。 にも関わらず、きっと実は私自身が一番深く、子どもの心を傷つけてしまっているのだ。今までも、これからも。 * * * 3歳の息子が、ここ最近しょっちゅう「かあちゃん大好き。」と言う。 多い
故郷は、ここより半日早く、1月17日を迎えている。 二十数年前、そこで私は、大きな地震を経験した。 早朝、何によるかわからないもので、目が覚める。 家全体が軋む大きな音、何やら鋭い音が、耳をつんざいてくる。 スローモーションで、部屋中の物が崩れていくのが見える。 そして、天井に届いていきそうな、猛烈な揺さぶり。 どうやら、自分は地震に見舞われているようだと気づく。 ピンチに遭遇しているらしいのに、体は全然動かない。 ゆるゆる、頭は動きだした。 地震だったら、テーブルの下と