日光街道往復歩き旅を振り返ろう~あとがき~

歩き終えてから1ヶ月。
すっかりと、当たり前に日常が戻り、あの強烈な13日間の感動や辛さがまるで無かったかのように忙しない日々。
いや、あまりに強烈すぎて記憶の奥深く刻まれ直ぐに思い出せないのだろう。きっとそうだ。

道中の写真や当時の実況を見返すと、ぼやけながらも思い出す。
やはり本当に歩いたのだ。

うん。思い出してきた。
街中をあまりに場違いな大型ザックを背負って歩いたあの気持ち。
『なんで歩いているの?!』と驚いたようなドライバーの視線。
人も車も通らず、自然の中を一人歩くあの解放感。
おーぷん2ちゃんねるやTwitter、道中で出逢った人たちとの交流。
お箸がなくて夕飯のカップ麺を歯ブラシで食べた時のなんとも言えない胸の内。

どれも本当に素晴らしい経験だ。
旅を終え、価値観が急激に変わることはない。
人生にどれほどの影響をもたらすのかもまだ分からない。

しかし自信は持って良いのだ。

『俺は日光街道を歩きで往復した男だぜ』と。

全ての御宿場印を戴く事は出来ませんでしたが、それも想い出。
このままの状態で大切にしたいと思います。