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設計事務所で空間プロデュースをしています。 インテリアや建築物を見るのがだいすきです。 旅行が好きで週末にあちこち出かけつつ、そうでない日は映画、読書に没頭。

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    行った旅先でのあれこれを思うままに。 自分だけの通な場所

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本のキロク『スペードの3』朝井リョウ

誰しもが抱える劣等感や心の淀みをこれでもかというぐらい炙り出す一冊。 憧れの芸能人のあの人や世話焼きなあの人は自分が抱えている悩みなんかとは無縁なんだろうな、"羨ましい"。 私の方があの子より容姿やスキルがいいから"私の方が幸せに決まってる" なんて誰しもが一度は脳内を過ったことがあるだろう負の感情が物語の強烈なスパイスになって、独特の読後感を味わえます。 誰しもが抱える劣等感や心の淀みをこれでもかというぐらい炙り出す一冊。 憧れの芸能人のあの人や世話焼きなあの人は自分が抱

    • 本のキロク 四月になれば彼女は。

      あなたは今目の前にいる人を本当に愛していると言えますか? 『世界から猫が消えたなら』『ストーリーセラー』など誰もが一度は味わったことがある、切なさや甘酸っぱさを優しい世界観で伝える川村元気が描いた愛と喪失の物語。 あなたは今、目の前にいる人を本当に愛していると言えますか? あらすじ 藤代のもとに4月、大学生の頃はじめて付き合った元カノハルから突然手紙が届く。 その手紙は、奇跡の絶景とも呼ばれるボリビア西武の町ウユニ塩湖から送られたものだった。 そこには初々しい恋愛のはじまり

      • 映画のキロク「ちひろさん」今泉力哉監督 2023

        今や映画のヒットメーカーの最前線を走るNetflixがしんみり優しい名作を生み出した。 あらすじ有村架純演じる、元風俗嬢という肩書きをあっけらかんと周囲に打ち明け、お弁当屋さんで働く"ちひろさん"。 生意気な小学生から大人までありとあらゆる孤独を抱えた人たちがちひろさんの周りに集まっていく。 じんわりじんわりちひろさんの優しさが染みていき、周囲の人を癒していく... 感想ちひろさんは世間一般で優しいと言われるようなお節介な世話焼きでも、懇切丁寧な言葉遣いをするわけでもない

        • アンディ・ウォーホル展に行ってみた

          随分前になるのだが、京都で開催されていたアンディ・ウォーホル展に行ってみたのでここに記録しておく。 アンディ・ウォーホルとは アンディ・ウォーホルとは1950年代からアメリカで商業アーティストとしてポップ・アートの生成をした画家である。当時の世の中を表したような大量生産を可能にしたシルクスクリーンという手法を生み出した、これまでの1枚1枚丁寧に生成される画家たるべきを破壊した人物である。 アンディ・ウォーホルと京都 アンディ・ウォーホルは1956年に世界旅行に出ており

        本のキロク『スペードの3』朝井リョウ

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          ツウタビVol2 岡山 倉敷

          メジャーな観光地でしかないのだけど、とてもとても良かったから記録にしておく・・・ 倉敷ってどんな街? 岡山南部に位置する白壁の街並みが残る倉敷美観地区や瀬戸大橋などで知られる。 古くから水運の盛んな港町でもある。またジーンズが有名で歴史と伝統あふれる風情豊かな街。 夜は路地裏でしっぼり 地酒が美味しいので夜は居酒屋巡りも素敵 倉敷にあるバー Salon de Ric,s https://salonderics.jp さいごに 倉敷は有名だけど混雑もそこそこですごく

          ツウタビVol2 岡山 倉敷

          ツウタビ Vol1 岡山 宇野駅編

          宇野駅ってどんな街?みなさんは岡山の宇野駅をご存知だろうか。岡山の玉野市にある海沿いの街で、岡山県内では住みよさランキングで1位をとったこともある街だ。 2020年に駅のリニューアルが完了した宇野駅は、近くに直島を中心とした瀬戸内のアートイベントにも縁があるため、街中にアートが随所に見ることができる。 また海沿いの落ち着いた街並みは瀬戸内海独特のノスタルジーを感じられ、ロシアのウラジオストクに近い感じがした(行ったことはないけれど) 不安定な世界情勢でロシア旅行にも行けなくな

          ツウタビ Vol1 岡山 宇野駅編

          本のキロク 『傲慢と善良』辻村深月

          「ピンとこないの正体は、あなたが相手に付けている値段です」 とんでもない本に出会ってしまった。 辻村深月の『傲慢と善良』は30代半ばの真実と40歳目前の架の2人の物語である。 こんなに心抉られる本はないんじゃないかと思うほど繊細で緻密な描写。 結婚がテーマだが、主人公たちを取り巻く家族や主人公自身の生き様を読んでいると仕事の考え方から老後の過ごし方まで人生全般、このままでいいんだろうか。と振り返るきっかけになる1冊だ。 あらすじ 婚活で出会った真美と架は2年の交際を

          本のキロク 『傲慢と善良』辻村深月