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日本を”知る”ことが、旅の目的になる

週末、群馬県の富岡製糸場に取材に行ってきました。

そこでガイドさんに伺ったお話をぜひ聞いてください。

ある日、ガイドさんが富岡製糸場内で説明を終えた時、若い女性のお客さんが走り寄ってきてこう話しかけられたそうです。

そのお客さんは旅行会社が企画したバスツアーに参加したお客さんでした。

「私、食べ放題が目的でこのバスツアーに参加したんです。正直いって富岡製糸場には全然興味がなかった。でもガイドさんのお話を聴いてここが歴史上とても奥深い価値があることがわかりました。今日は時間がないですが、また改めて富岡製糸場をじっくり見に来ます」と。

私はこの話を聞いてこう思いました。

旅には大きく2つのタイプがある、と。

ひとつは美しい風景とか、映える写真が撮れるスポットとか、おいしい食べ物とか、買い物とか、くつろげるホテルとか、そういうものを楽しむ旅。

もうひとつは”日本を知る旅"

例えば富岡製糸場を例にとると、そこが明治期以降の日本にどんな影響を与えたのか、アジアで初の産業革命といえるほどの目覚ましい技術革新によって生糸の品質向上、大量生産を可能にしたのか、そしてその陰にはどんな人たちの思いが宿り、苦難を乗り越えてきたのかという、歴史と背景を知る旅。

日本人が海外に留学した時「日本ってどんな国?」と現地の同級生に質問されても説明できない日本人が多いと聞きます。

富岡製糸場といえば社会の教科書に載っていて生糸を生産していたことは知っているでしょうが、その奥深くを知っている人はそう多くはないでしょう(かくいう私も今回初めて富岡製糸場と絹産業遺産群の価値と意味を知りました。)

「だって学校で習わなかったもん。。。」という話ではありません。

日本がどういう国なのか、日本人として知っておくべきことはたくさんある。それを旅を通じて深く理解する。

富岡製糸場も世界遺産に登録された直後はたくさんの来場者があったたそうですが、最近は来場者が減少しているそうです。
製糸業といえばどちらかというと地味な分野ですから「旅行したい!」と心が動く対象ではないかもしれませんが、その歴史や価値を知ることはとても意味があることだと思いました。

世界遺産や日本遺産に登録されているということは、価値ありと認められた場所ですから"深く知る"という観点からは絶好の素材です。旅先選びの切り口とすれば”あり”ですね。

まだ行ったことのない世界遺産、日本遺産にはぜひ一度訪れてみてください。

富岡製糸場で感じたのですが、単に施設を見て周るだけでなく、ぜひガイドツアーや音声ガイドで説明を聴くことをおススメします。
順路に従って周るだけでは「ふ~ん」で終わってしまいかねません。
ガイドさんの話はとても理解が深まりますし「へえ~そうだったんだ、知らなかった」というお話が満載です。
せっかく現地に行ったのですからガイドさんのお話を聞かないのはもったいないです。

世界遺産に登録されたのは富岡製糸場だけではなく他3つの資産と併せて「富岡製糸場と絹産業遺産群」として登録されています。

他3つの資産(田島弥平旧宅、高山社跡、荒船風穴」も私はまったく知りませんでしたが、日本の養蚕業に無くてはならない意味をもったところで、なぜ4つの資産で世界遺産なのかがよくわかりました。
すごい人たちがいたものです。

2024年2月29日


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