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馬日記

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中米を、馬で旅をした日々。 当時の日記を読み返しながら、物語を綴る。
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記事一覧

馬日記・その17

馬日記・その17



2004年5月8日
(25歳)
in Costa Rica



 朝起きると、顔がさらに腫れている。昨日よりも、だいぶ視界が狭い。視界が悪いほどに瞼が腫れているとは、どんな顔になっているのだろう。鏡もないもので、デジタルカメラで撮影してモニターを覗き込む。ありゃりゃ、こりゃ、無惨なものだ・・・。しかし、ありがたいことに、ぐっすりと寝れたのはよかった。痛みで寝れないものかと思っていた。

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馬日記・その16

馬日記・その16

 テントで目が覚める。さあ、ついに、僕にとってのHorseCaravanの旅が始まる。

 しかし、ぼくは、まだ自分の馬を持っていない。そのことに心配していたのだが、今ぼくたちがいるコスタリカのこの地域は、牧畜が盛んな所で、至る所に牧草地帯が広がっていて、牛の姿を目にする。そして、牛を管理するためなのか、牧場主が馬を何頭も飼っている。そんな場所を通り中がら旅をしていく過程で、まだ足りていない頭数分

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馬日記・その15

馬日記・その15

 今朝、ドキドキしながら空港に向かうと(何回空港に行かせるんだ、この野郎!時間とバス代どれだけ使わせるんだ、この野郎!)、ついに、ついに、ディジュリドゥが返ってきていた。もう、久しぶりに、我が子に会えたように、「無事でよかったね〜、おかえり〜」と、スリスリした。よし、これで、ついに、SanJoseを出発して、HorseCaravanのみんなの処へ、目指せるぞ。
 
 空港の帰りに、街中で、パブロと

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馬日記・その14

馬日記・その14



2004年5月5日(25歳)
in Costa Rica

当時の日記を開き、記憶と紡ぎ合わせ、綴る



 やっとこさコスタリカ到着。長かった、、、。
 
 朝一番についたので、お昼のBUSですぐにでも、Horse Caravanの仲間がいるMonte Verdeまで行きたかったけど、ディジュリドゥを待たなければいけない。今晩は、このまま首都のSanJoseで一泊だ。はあ、もうSanJ

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馬日記・その13

馬日記・その13



2004年5月4日(25歳)
@ Rainbow Gathering in Costa Rica

当時の日記を開き、記憶と紡ぎ合わせ、綴る

* * *

 久々の更新です。ちょっと、今までの記事を読み返しましたが、今までの通りの文体にこだわって書くのに不自由さを感じるので(しばらく離れていたら気分もだいぶ変わったのでしょう)、今の自分が気持ち良いように書きたいと思います。さあ、どんなにな

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馬日記・その12

馬日記・その12



2004年3月21日〜(25歳)
@ Rainbow Gathering in Costa Rica

* * *

 残念なことに、ここら辺の当時の日記がしばらくない。
なので、記憶を辿って、書いてみよう。

* * * * *

 街での一日を終え、乗合トラックの荷台に揺られ、山道を歩き、Rainbowへ戻ってくる。西日に照らされた人々のシルエットを見て、ホッとした気分となる。ここがすっ

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馬日記・その11

馬日記・その11



2004年3月21日〜(25歳)
@ Rainbow Gathering in Costa Rica

* * *

 残念なことに、ここら辺の当時の日記がしばらくない。
なので、記憶を辿って、書いてみよう。

* * * * *

 乗合トラックは、街の中心地(なのだろう)の坂の途中の五叉路に着く。他の地元の方々の乗客の様子を見ると、ここが終着点なのだとわかる。荷台をまたいで飛び降り、街へ

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馬日記・その10

馬日記・その10



2004年3月21日〜(25歳)
@ Rainbow Gathering in Costa Rica

* * *

 残念なことに、この後の当時の日記がしばらくない。
なので、記憶を辿って、書いてみよう。

* * * * *

 今日は、朝のフードサークルが終わったら、数人の仲間でお店のある街まで降りていこうと予定していた。街に行った人の話では、インターネットショップもあるし、あそこのパ

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馬日記・その9

馬日記・その9



2004年3月19日(25歳)
@ Rainbow Gathering in Costa Rica

 今日は新月だ。マヤ・カレンダーではNo.130で、ちょうど真ん中に来る特別な日らしい。誰かがフードサークルの後に、「この特別な日に、ヒューマン・マヤ・カレンダーのセレモニーをやりましょう」とアナウンスをしていた。

 馬に蹴られた容態も、2日が経ち、字は残るものの、体調はだいぶ回復してきた

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馬日記・その8

馬日記・その8



2004年3月15日
@ Rainbow Gathering in Costarica

 朝一番にテントの横に作った瞑想スペースにて、瞑想する。日本を出る直前に行った、京都のVipassanaセンターで得た感覚が、だいぶ薄れてきている。内観を続けながら、内側の感覚を観察するのが難しくなっている。

 朝食後にはHorseCaravanの集まりがあった。インドでのラクダでの砂漠の横断、南米大

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馬日記・その7

馬日記・その7

再び、『馬日記・その4』からの、日記の続きに戻ります。



2004年3月14日
Rainbow Gathering 2日目 in Costarica



 小川の脇の茂みに貼ったテントの中で目が覚める。昨晩はめちゃくちゃに寒くて、朝方は全然眠れなかった(中米コスタリカということで、もうトロピカルな陽気な気候なものだとばかりだと思っていたけど、そんなことはなかった。コスタリカの中でも場所ご

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馬日記・その6

馬日記・その6

前回からの、BrazilのRainbow Gathering に行ったお話の続き。


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=当時友人たちへ送った、メールの本文の続きに戻ります=

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 長距離バスを降りた後は、ローカルバスを2本乗り継いで、地元の人のジープをヒッチハイクして、山の麓まで連れて行ってもらいました。そこから、大きなリュックを担いだまま、山をひたすらに歩いて登って行きました。そして、ようやく、日が陰

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馬日記・その5

馬日記・その5



時は、2003年
場所は、南米ブラジル

 前回までの馬日記から、時系列が一年前に戻ります。就職活動をどうしたものかと頭を悩ませながら旅に出た、大学四年生になる春休みの記憶。この南米旅行で『Rainbow Gathering』と出会いました。これから話を進めていくのに、Rainbow Gathering に出会った時の衝撃を先にお伝えしたいなと思いました。以下は、当時Rainbow Gath

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馬日記・その4

馬日記・その4

2004年3月13日(土)
コスタリカ

 荷物をまとめ、朝食を表の食堂でのんびり食べる。そして、昨晩の約束通りに、愉快なお兄さんたちが、トラックの荷台で途中まで載せて行ってくれた。しばらく行ったところで、「ここまでだよ」と降ろしてもらった。どうやら、ここにぼくの乗りたいバスが来るらしい。そして、聞いて回ったところ、お目当てのバスが来るのは13時のようで、今は8時前。たっぷりと時間がある・・・。

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